]世、実力主義の意味を知る。
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はぁっ!?』
衝撃の事実に再びクラスがざわつき出した。
「当たり前だろう。全員が希望を叶えるとか、世の中にそんな甘い話はない」
(進路の希望を叶えたいなら、Aクラスに在籍していないといけない。なら……)
俺が思った事が正しいかを確認するため、茶柱先生に話しかける事にした。
「……先生」
「なんだ? 沢田」
「そういう事なら、Aクラスに上がる方法もあるって事ですよね」
俺の質問に茶柱先生は頷いて答える。
「そうだな、あるぞ」
「Sシステムはクラスごとの評価。なら、クラスの序列を上げる為にはクラス全体での評価を上げないといけないんでしょうか?」
追撃の質問をすると、茶柱先生はニヤリと笑った。
「その通りだ。各クラスの序列は、CPで決まる。つまり、このクラスがAクラスのCPを越えれば、このクラスがAクラスとなるわけだ」
そう言うと、先生はもう一枚大きな紙を黒板に貼り付ける。その紙には小テスト点数一覧と書かれていて、クラス全員の点数が記載されているようだ。
「CPを上げたければ、毎月の査定の向上と定期テスト等で良い結果を出すしかない。しかし、このクラスの学力はこの通りだ。揃いも揃ってクズみたいな点数だなぁ」
確かに、ごく数名を覗いて殆どが60点以下しか取れていなかった。俺も75点で良いとは言えないし。
クラス中が苦い顔をしている。
しかし、先生は更に追加の爆弾を投下する。
「それから。小テストでは見逃すが、中間や期末テストで赤点を取った者は即退学とするから注意しろよ」
『!』
キーンコーン、カーンコーン。
ホームルーム終了のチャイムが鳴り響く。
爆弾投下で皆が固まっている中、今度こそ教室から出て行こうと教壇を降りる先生。しかし、教室のドアの所で立ち止まり、こちらに振り返った。
「これからは普段の生活態度から気を付けるんだな」
そう言うと、茶柱先生はバタンとドアを開いて教室から出て行った。
茶柱先生が消えたクラスでは、1時限目が始まるまで誰1人として口を開く事はなかった……
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