]世、実力主義の意味を知る。
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うだな。しかし、その事を確認しに来たのは沢田だけだったぞ」
茶柱先生の最後の一言を聞いて、ポイントを使い果たしたであろう者達から俺に避難の目線が向けられる。
「沢田! 気づいてたのかお前!」
「なんで教えねぇんだ! 自分さえ良ければそれでいいのか!?」
ついには野次が飛んできてしまった。俺がどう答えようか迷っていると、茶柱先生が野次る奴を諌めてくれた。
「いやいや、沢田はクラス全員にその事を周知していたはずだが? PPの事だけじゃなく、普段の生活態度についてもな。お前達がそれを煩いと言って跳ね除けたんじゃないのか?」
「ぐっ……」
野次っていた生徒達は、茶柱先生の言葉で思い出したのか押し黙ってしまった。
「……これでわかっただろう? Dクラスのお前達は、評価が0のクズだと言う訳だ」
茶柱先生のしばらくの間Dクラス内を静寂が支配する。そして、そんな静寂を破ったのは堀北さんだった。
「先生。その紙のクラス名の隣に記載されている数字は何ですか?」
「これか? これはクラスごとのポイント、CPクラスポイントの表だ。このポイントは、リアルタイムで生徒を査定して数値化したものだ。ちなみに、このポイントの査定システムをSシステムという」
(Sシステム……。自分だけじゃなく、クラス全体の評価を上げないといけないのか)
現在のCPは……
Aクラスー940
Bクラスー650
Cクラスー490
Dクラスー0
(……なんか、違和感があるような気がするけど)
各CPに違和感を感じながらも、茶柱先生の話に集中することにした。
「先生、ポイントの増減の詳細を教えてくれませんか?」
「それはできない。実社会と同じだ、社員の査定基準を社員に教えるのか否かは企業次第。この学校では査定基準は公開しないことになっている」
平田君が質問をするも、茶柱先生により一刀両断にされてしまった。
「よし、これでホームルームは終……おっと、一つ言い忘れた事があった」
ホームルームを終わらせようとした茶柱先生は、何かを思い出した様で再び話始めた。
「この学園は、卒業後の希望進路を必ず叶えるという話を聞いた事があるか?」
クラス全員が茶柱先生の質問に頷く。それが目的でこの学校に入る人がほとんどだろうしね。
「そうか。そんなお前らに残念なお知らせだ。卒業後の進路希望を叶えて貰えるのは、卒業時にAクラスに在籍していた生徒だけだ」
『
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