世界復興祭編
復興祭
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納得ができないナツさんだったけど、ウェンディたちに宥められて落ち着いたようだ。すると、彼の頭に手を乗せたエルザさんが声をかける。
「何。恐らくあの時の大会のギルドが出てくるんだろう。それに、予選通過は1チームのみ。相当な手練れが出てくるかと知れないぞ?」
「おぉっ!!」
エルザさんの巧みな話術によりどうやら納得したらしいナツさん。でも、彼女の言う通り勝ち抜いてきたギルドは過酷な予選を抜けてきていることもありかなりの実力者が出てくることが想像できる。むしろ狭き門な分、本選出場が確約されているギルドよりも勝ち運に乗ってくるかもしれない。
「関係ねぇだろ。やるからには俺たちが勝つんだからな」
「ギヒッ、全くだ」
まだ開催まで3ヶ月もあるというのに、既に臨戦態勢のみんな。でもその気持ちは良くわかる。俺もすぐにでも戦いたくて仕方なくなっているのだから。
「でもまずは・・・」
俺は身体を反転させ黒い長髪をした男を指差す。
「入れ替え戦ですガジルさん!!」
「あぁ!?なんだとゴラァ!!」
あのチーム分けには納得できないし何かの陰謀を感じた。俺はそれを覆すためにあの中で一番なんとかできそうなガジルさんへと勝負を挑むのだった。
第三者side
各ギルドに大魔闘演武の通達が渡っているその時、ある場所に集結した彼らは会議を行っていた。
「おい。本当にハエ共とやれるんだろうな?」
「あぁ。特にお前がやりたいあいつと戦わせてやるよ」
その場にいる者たちは全員が顔を隠していた。仮面を着けているもの、フードをま深く被っているもの、黒装束に身を包んでいるもの・・・全員が誰が誰なのかわからないようにと徹底されているように見えた。
「私はあの子とやりたいわ。せっかくの機会だし」
「ダメだ。あいつとは私がやると決めてるんだ」
仮面を被っている胸元が大きくはだけた服装をしている女性と、顔は隠しているもののピッチリとした服装から女性であることがわかるショートヘアの人物。二人は互いに狙っている人物が重なったことで睨み合っていた。
「お前、あいつより先に、リベンジしなければならない相手がいるだろう」
そんな二人の・・・ショートヘアの人物に対し声をかける黒装束の人物。彼に注意された彼女は奥歯を噛みながら笑みを浮かべる。
「当然。あいつらは必ず倒してみせる」
相当な恨みがあるのだろうか、わずかに見える口元から怒りが見えている。
「静かにせい。我が最強であることを証明するための宴じゃ」
そんな中一人物静かに事態を静観していた大柄の男は低い声で全員を静かにさせる。ただ、黒装束の男だけは笑いを堪えられなかったようだ。
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