やっぱり僕は歌が好き 第二十一楽章「マジカル・ミュージック」
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た一ヶ月だけど、絶対に盗まれたくない」
「うぅ……い、一ヶ月ですか……」
如何しよう。
思ってたよりも短期間だわ。
「一ヶ月という短期間な事に変わりありませんが、ピエッサさんの練習に役立つ物も開発してありますわ」
そう言うとこれまで静かに私達を見守ってきたリューナさんが、部屋の奥に置いてあった彼女でも簡単に持ち運べるくらいの箱状の物を、私達の近くにあるテーブルへと運んできた。
「あの……これは?」
「これはですね、音声を好きな時に聴ける装置?」
私の頭の出来が原因だろうけど、正直リューナさんが言ってる意味が解らない。
「ミュージックプレイヤーだよ」
「「ミュージックプレイヤー!?」」
社長の一言に私とアイリが声を揃えて反復する。
「この装置に、この小指の先程の魔道結晶を装着すると、その魔道結晶に記憶させた音声を再生してくれるんだ」
社長はそう言って本当に小さい七色の結晶をMPにセットして操作した。すると……
「これ……先刻の曲ですよね!?」
装置から先程社長が演奏してくれた曲が聞こえてくる!?
当然だが、今誰も演奏してない……音楽を発してるのは完全にこの装置からだ!
「ピエッサちゃんにも開発協力をしてもらった音響装置三点セット(マイク・アンプ・スピーカー)とアリアハンの王を脅して作らせたMHとかから技術を応用させて天才美少女が開発したMPだ。こっちの小さい装置は再生専用だけど、録音する装置も……ほら、その奥にある」
今目の前で音楽を奏でてる装置より遙かに大きいけど、この部屋の奥には何やら得体の知れない装置が置かれている。
社長が今嘘言うわけ無いのだから、アレが録音装置なんだろう。
「コレがあれば楽譜を目からだけじゃなく耳からも憶える事が出来るだろう」
「凄いですわ社長。ですが私は既に憶えてるので、最悪は私がピエに教えますわ」
確かにアイリに教わるのは最悪な屈辱だが、ここまで準備が整っているのだ……後は私のやる気次第だわ。
「び、微力ではありますが全力を尽くさせていただきます!」
「よろしくね」
爽やかに社長から握手を求められ応じる。
アイリはワクワクが止まらない顔をしてるが、私は事の重大さに押し潰されそうだ。
とは言え名誉な事ではあるし、この曲を弾き熟せる様になれるのは嬉しい。
今日から……いや、今から猛練習だわ!
時間が出来ればここに来て練習ね。
レッ君には悪いけど、当分の間はデートは無しね。
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