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八条学園騒動記
第七百話 工作員の表の仕事その二

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「気にしない」
「仏教や他の宗教でもですね」
「同じだ、宗派の違いがあってもな」
 このことは事実でもというのだ。
「大してだ」
「気にしないですね」
「時には助っ人でだ」
 この立場でというのだ。
「神道の神主が僧衣を着てな」
「仏教の」
「そしてお経を詠むこともだ」
 こうしたこともというのだ。
「ある位だ」
「日本では特にそうで」
「連合全体でな、それでな」
 大尉はさらに話した、カトリックの神父の服を着てそのうえでカトリックの礼拝堂の前にいて上等兵にそうしている。上等兵は修道僧の服を着ている。
「私もだ、よく見ればだ」
「プロテスタントの振る舞いがですか」
「出ているかも知れないが」
 カトリックの聖職者のものでなくというのだ。
「それでもな」
「気付かれないですね」
「有り難いことにな」
「そうなのですね」
「だがな、細心のだ」
「注意を払うべきですね」
「船員に聖職者、音楽家はな」
 こうした立場の者達はというのだ。
「実は工作員であるということはな」
「よくあることですね」
「昔からな、旅の僧侶なぞだ」
 それこそというのだ。
「もうな」
「如何にもですね」
「何でもだ」 
 大尉はさらに話した。
「日本では虚無僧がいたな」
「時代劇に出て来るあれですね」
 上等兵も応えた。
「相違を着て被りもので顔を隠している」
「まさにあの者達だが」
「時代劇では変装に使われていますね」
「そうだな」
「忍者等が」
「そうだ、忍者はな」
 まさにというのだ。
「工作員だ」
「今で言うところの」
「それでだ」
「変装で、ですね」
「虚無僧に化けていてな」
「旅をしていますね」
「そうしている」
 こう言うのだった。
「情報収集な工作を目的としてな」
「まさに工作員ですね」
「忍者はな、エウロパでは悪役だな」
「日本自体がそうですし」
 エウロパの創作の世界では日本は連合全体がそうであるがアメリカや中国と並ぶ悪の国家として登場している、それで上等兵も言うのだ。
「忍者もですね」
「よく出るな」
「手裏剣や忍術を使い」
「暗殺を企てるな」
「恐ろしい者達です」
「侍に陰陽師に公達にだ」
 それにというのだ。
「妖僧とな」
「その忍者はですね」
「日本の悪役だ」
「左様ですね」
「日本軍も出るが」
 エウロパの創作の悪役にだ。
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