第十八話 文化的英雄その八
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「機知も見事だ」
「戦の時の」
「そうだ、私達の弱点をそれぞれ把握して」
そうしてというのだ。
「それを衝く戦い方をしていったが」
「その機知がですか」
「見事だ、閃きだな」
エジソンはそれだと指摘した。
「これも実にだ」
「重要ですね」
「そうだ、何しろだ」
エジソンは笑って話した。
「九十九パーセントの努力に加え」
「一パーセントの閃きですね」
「それがないとだ」
さもないと、というのだ。
「何かをすることはな」
「出来ないですね」
「私はそれがわかった」
「発明を通じて」
「そうだ、だからな」
それ故にというのだ。
「私は今君達に言っているのだよ」
「機知、閃きが大事やと」
「そう、人の素晴らしい部分の一つに閃きがある」
「その閃きで勝つこともですか」
「大事なのだよ」
まさにというのだ。
「そういうことなのだよ」
「そうですか、ほなこれからも」
「閃きも用いて勝っていくのだよ」
「そうしていきます」
「では諸君等の今後の活躍を期待する」
「中々以上にやったな」
ジミ=ヘンドリックスも笑顔で言ってきた。
「おいらも嬉しかったで」
「うわ、この人に言われるとな」
「ほんま凄いな」
メルヴィルもトウェインも思わず声をあげた。
「エジソンさんもだったけれどな」
「ベーブ=ルースさんといいな」
「それでジミ=ヘンドリックスさんもって」
「感無量やわ」
「アメリカ人だからかい?まあそれは抜いてもな」
ヘンドリックスは笑顔で話した。
「いい勝負だったぜ、じゃあこれから先もな」
「神霊の方々と戦って」
「勝っていくことですね」
「そうしなよ、健闘を祈るぜ」
「俺達を倒したんだ」
タイ=カップも言ってきた、それも笑顔で。
「胸誇れよ、ただな」
「ただ?」
「ただっていいますと」
「油断はするなよ」
タイ=カップはこのことも言った。
「それが出たら負けるぜ」
「その瞬間にですね」
「そうなりますね」
「ああ、この世界を救いたいならば」
それならというのだ。
「ここぞって時はな」
「油断はせん」
「絶対にですね」
「ああ、そこは気をつけなよ」
こう一行に言うのだった。
一行はその後で宿屋に戻ってそこで身体を清め乾杯をして夜は寝てそれからまた先に進むことにしたが。
木製の十九世紀のアメリカを思わせる宿屋の中でだった、ホビットの初老の男の親父からこう言われや。
「ではまた機会があれば」
「お邪魔します」
「それで泊まらせてもらいます」
羅と施が応えた。
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