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星河の覇皇
第八十四部第一章 梟雄の復活その三

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「勝てたのにな」
「防げたのにな」
「あれ何なんだよ」
「幽霊か?」
「そんな筈ないだろ」
 流石にそれはないとだ、幽霊説は否定された。
「あれはな」
「幾ら何でもな」
「それはないよな」
「幽霊はいてもな」
 サハラでもこの存在は否定されつつも信じられている、イスラムでも古来からこの存在の話はあるし見たという者も多いからだ。
 だが、だ。それでもというのだ。
「幽霊が魚雷撃つのはな」
「流石にないな」
「戦場に幽霊は出てもな」
「それは亡霊とかだからな」
「幽霊が何か撃つってな」
「そんな話はないぜ」
 イスラムにはというのだ。
「流石にな」
「それは嘘だな」
「流石にな」
「幾ら何でも」
 こう言って何処からか出た話が否定された、しかし。
 それでもだ、魚雷を撃つ者の正体がわからず言われるのだった。
「魚雷はオムダーマン軍のものだ」
「ならオムダーマン軍だ」
「オムダーマン軍が撃った」
「このことは間違いないぞ」
「しかしな」
「連中どうして撃ったんだ」
「姿を消したか?」
 まずこの説が出た。
「短期間ワープか?」
「それでもすぐに航路が見付かるぞ」
「ワープ航路がな」
「オムダーマンとティムールの技術は同じ位だ」
 軍事技術においてもだ。
「それならな」
「流石に気付くな」
「レーダーに反応が出るぞ」
「ソナーにもな」
 銀河の時代のソナーはワープ航路を発見する、その為星系内でのワープ移動も察知されるのだ。それで奇襲を仕掛けることもあれば発見することもあるのだ。
「普通にあるな」
「しかしな」
「それでもな」
「どっちにも反応がないぞ」
「レーダーにもソナーにも」
「じゃあ何だ?」
「連中はどうして攻撃してきているんだ」
 このことがどうしてもわからなかった。
「一体な」
「二度も負けたけれどな」
「急に魚雷が来てな」
「一体どういうからくりだ」
「何がどうしているんだ」
「どう攻撃しているんだ」
 それがわからないというのだ。
「本当にな」
「連合軍の行動がわからないぞ」
「一体どうして攻撃してきているんだ」
「どんな技術を使っている」
「それがどうしてもわからないな」
「また負けるとか嫌だな」 
 ネガティブな言葉も自然に出る様になっていた。
「それは」
「ああ、しかしな」
「この状況ならあるぞ」
「敵の攻撃がわからないんだ」
「それなら有り得るぞ」
「まして数は向こうの方が上だ」
 オムダーマン軍の方がというのだ。
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