第七十四話 おぢばのカレーその八
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詰所の地下にある食堂で私と他の詰所でひのきしんをさせてもらっている人達や修養科目の人達とです。
一緒にカレーを食べはじめました、私は新一君にカレーを入れてあげてこの子の向かい側に座りましたが。
物凄くにこにこしています、それで私に言いました。
「最高のカレーですね」
「そんなに美味しいの?」
「物凄く」
「確かに美味しいけれど」
それでもとです、私は思いました。
「最高なの」
「はい、今のこのカレーは」
「そこまでかしら」
「うん、阿波野君はそうだよね」
白石さんが笑って言ってきました、この人も体格がいいだけあってよく食べます。
「今はね」
「はい、もう幾らでもです」
「食べられる感じでだよね」
「最高のカレーです」
「食べることはいいけれど」
私自身食べながら言いました。
「またどうしてなのよ」
「最高なのかはですね」
「それがわからないわ」
「一人で食べるより二人ですよ」
「二人でって皆いるわよ」
これまたわからないことを言うと思いました。
「詰所のね」
「修養科の人達もですね」
「だからね」
そうした状況だからです。
「そう言われてもね」
「まあ千里ちゃんもわかるよ、そのうちね」
にこにこと私に笑って言ってきました、それもです。
白石さんだけでなく杉浦さんのご夫婦に他の詰所にいる人達もでした。修養科の人達までもがです。
私を見てにこにことしてです、新一君に言いました。
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