暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と山椒魚
第十一幕その十二
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「岩魚とかのお魚は東北にいるね」
「タキタロウだってそうだね」
「そうだよ、あのお魚もね」
 先生がこの前調査したこの謎のお魚もというのです。
「岩魚や鱒と言われているけれど」
「どちらも北のお魚だね」
「モリアオガエルもね」
 この生きものもというのです。
「東北にしかいないね」
「珍しい生きものだね」
「そうなんだ」
 これがというのです。
「東北にオオサンショウウオはいないけれど」
「そうした生きものがいるね」
「そうだよ、あとね」
「あと?」
「猿の北限とされるのもね」
「東北なんだ」
「そうだよ、あの地域でね」
 それでというのです。
「あそこから北にはね」
「いないんだ」
「そうなんだ」
「そのことも面白いんだね」
「生物学的にね」
 また飲んで言いました。
「青森の下北半島までなんだ」
「猿がいるのは」
「北海道にはいないんだ」
「エゾサルはだね」
「だからアイヌの人達のユーカリには猿は出ないんだ」
「あの人達の伝承だね」
「これがかなり沢山あるけれど」
 そのユーカリはというのです。
「それでもだよ」
「猿は出ないんだ」
「いないからね」
 北海道にはというのです。
「やっぱり基本見た生きものがだよ」
「伝承にも出るんだ」
「そうだよ、だから東日本にはオオサンショウウオのお話はないんだ」
「西にあるんだね」
「そこからそのお話がどの地域のものかもわかるよ」
「出ている生きものでだね」
「アフリカの南では狼のお話はないね」
 先生はこの例えも出しました。
「ライオンや虎や豹だね」
「それはね」
 王子はそのアフリカの国の王子として答えました。
「そうだね」
「本当にそこにいる生きものがだよ」
「伝承に出るね」
「北海道には猿のお話がないし」
 ユーカリにはというのです。
「本土にはライオンや豹のお話がないね」
「そうだね」
「ちなみに狼が悪役のお話も少ないね」
「そうそう、日本では殆どないね」
 王子もそれはと応えます。
「実際にね」
「これは狼に襲われた人が殆どいないからだよ」
「迷惑をかけられた人もだね」
「むしろ田畑を荒らす獣を食べてくれるいい生きものだったからね」
「獣害を防いでくれるね」
「だから日本ではだよ」
 ミミガーを食べて言いました、とてもコリコリした食感です。
「狼が悪役のお話はね」
「殆どないんだね」
「そうなんだ」
 実際にというのです。
「これがね」
「いい生きものだからだね」
「悪役じゃないんだ」
「そういうことだね」
「そこが欧州とは違うんだ」
 まだというのです。
「日本はね」
「悪役は鬼だね」
「そうである場合が多くてね」
 それでというのです。
「狼は
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ