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新オズのカボチャ頭のジャック
第十一幕その八

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「虫を見てもね」
「沢山いるよ」
「だから鳴き声もだよ」
 かかしはキリギリスを見て言いました、稲のところに停まっています。
「聴こえるよ」
「その音楽もいいね」
「蛙もいいけれど」
「虫の声もいいね」
「そうだね」
「そうね、今夜は虫の声を聴こうかしら」
 オズマはかかしと樵のお話を聞いて考えました。
「蛍を観てね」
「あれっ、蛍は夏で」 
 恵梨香はオズマの今のお話を聞いて言いました。
「虫が鳴くのは」
「外の世界だと秋ね」
「はい」
 こうオズマに答えました。
「そうです」
「オズの国はいつも暖かくてね」
「快適で」
「季節がないからよ」
「だからですか」
「そう、蛍もいつもいて」
 そうしてその光を見せてくれてというのです。
「虫もよ」
「いつも鳴くんですね」
「そうなのよ」 
 あぜ道に咲いているたんぽぽやマーガレットを観ます、そこには蝶々が停まっていてハナアブやカナブンもいます。
「オズの国だとね」
「そうなんですね」
「それもまたオズの国よ」
 オズマはにこりと笑ってお話しました。
「覚えておいてね」
「わかりました」
「いや、蛍と虫の鳴き声が一緒にあるなんて」
 カルロスは笑顔で言いました。
「流石オズの国ですね」
「そんなこと普通はないですからね」
 ジョージも言います。
「日本でも他の国でも」
「本当に蛍は夏で虫が鳴くのは秋です」
 神宝は言いました。
「そうなっています」
「けれどオズの国は季節がなくて」
 そしてとです、ナターシャは言葉を続けました。
「お伽の国だからそうしたこともあるんですね」
「そうよ、オズの国はね」
 オズマは恵梨香達五人にお話しました。
「お伽の国だからこうしたこともね」
「あるんですね」
「こうした外の世界でないことも」
「そうなんですね」
「お伽の国ならではですね」
「外の世界ではないことがあるんですね」
「それによ」
 オズマはさらに言いました。
「気温も快適でしょ」
「日本の夏って暑いんですよね」
「それもかなり」
「うだるみたいに暑いです」
「湿気も凄くて」
「夏もです」
「そうでしょ、けれどね」
 それがというのです。
「オズの国は本当にね」
「いつも快適ですね」
「心地よい暖かさで」
「それは夜も同じで」
「とても過ごしやすいですね」
「湿気も適度で」
「そうした国だからね」 
 だからだというのです。
「過ごしやすいのよ」
「そうだよね、外の世界に行ってね」
 ジャックも言います。
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