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有栖キャロの小学校物語
第15話 文化祭に遊びに行きました
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さあ、入るならこれを手に着けて」

そう言って受付の人に数珠の腕輪を渡されました。

「これは?」

「その数珠が道を示してくれるので、中に入ったら絶対に無くさないように。無くしたらリタイヤも出来なくなるし、迷って出られなくなるから絶対に無くさないように………」

………何だかとても不安なんですけど。
しかも2回無くさないように釘を刺されましたし………

「じゃあ、気を付けて………」

そう言われて、私達は順番に中に入っていきました………











「ここは………?」

中に入ると何故か景色が墓地に、振り返ると入った筈のドアが消えていました。

「え、エローシュ、これどういう事………?」

「俺にも分かんねえよ………」

そんな状況に困惑するエローシュ君と夏穂ちゃん。真白ちゃんはエローシュ君の服の端をしっかり握って放しそうに無いです。

「そ、それにしてもキャロは怖くないのか?」
「初めてなので何とも言えないです。ただちょっと怖そうですけど」

今の私はどうやら恐怖より好奇心の方が勝ってるみたいです。
怖いですけど、それ以上にどんな感じなのか楽しみです。

「取り敢えず進むか………後真白さん、出来れば放してもらえると助かるのですが………」

(ブンブン!!)

「分かった、このままで良いよ………」

一生懸命首を振る真白ちゃんにエローシュ君は諦めたみたいです。
こうして私達は中へと進む事にしました………













「あれ?エローシュ達は?」

私達が扉の中に入ると、前に居た筈のエローシュ達の姿は無く、いきなり景色が墓地になった。

「本当だ、前にいたはずなのにな………」

「理解不能………」

「何だか別の場所に転移させられたみたいだね………」

エリオの言葉は最もだ。
後ろを見ると入ってきた扉は無くなっていて、完全に別の世界に居るみたいだった。

「取り敢えず進もう。ここにいても埒があかねえ」

「そうだね、行こう」

優理の言葉に私達は頷き、奥へ進むことにした………













「「きゃー!!」」
「ぎゃー!!」

「でやっ!!」

後ろから襲ってきた一つ目の男の人を放り投げる夏穂ちゃん。
これで犠牲になった妖怪さんは数知れず。

最初にこっちに飛んできた火の玉を蹴りでかき消す夏穂ちゃん。
一つ目で一本足の傘が飛んで来た時には石を投げて落とす、そしてエローシュ君に当てるのも忘れていない。

墓下から出てきたゾンビには映画の様に首を90°曲げて倒してました。
泡吹いていましたけど大丈夫でしょうか………


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