第二章
[8]前話
この話通り一緒に家事もしていった、そうして一年経つと。
「何か少しずつお部屋もおトイレもね」
「奇麗になってきたわね」
「お洗濯も要領わかってきたし」
「お料理も美味しくなったわ」
「どれも交代でやってるけれど」
「家事全般をね」
「そうしていったら」
一年一緒に家事を分担して交代で毎日それぞれやっていくと、というのだ。
「よくなってきたね」
「その実感あるわね」
「あまり経験ないことでも」
夫は妻に話した。
「毎日やってるとね」
「出来る様になるわね」
「経験を積んでいけば」
「次第にね」
「そうなるね、ただ」
ここで夫はこうも思った。
「お互い大学から一人暮らしだし」
「それでなの」
「元々ね」
その実はというのだ。
「僕達は自分で思っていたよりも家事出来ていたかもね」
「そうかしら」
「自信なかっただけで」
「実はなのね」
「そうだったかもね、けれど結婚して」
そして一緒に暮らす様になってというのだ。
「毎日交代でそれぞれの家事をしていって」
「さらによくなったのね」
「そうじゃないかな」
こう妻に話した。
「若しかしたら」
「そうなのね」
「けれど経験を積んで」
そしてというのだ。
「よくなったのかもね」
「そうなのね」
「何でも経験だね、じゃあこれからも」
「一緒にね」
「色々経験を積んで」
そしてというのだ。
「結婚していこう」
「それじゃあね」
「一緒にね」
二人でこう話してだった。
夫婦生活を続けていった、そのうえで様々な経験を積んで共に成長していった。子供も出来て育て孫も出来てだった。
二人は年老いても一緒だったがそこでも二人で言うのだった。
「これからも何かと」
「二人でやっていってね」
「経験を積んでいって」
「やっていきましょう」
年老いても生きている限り経験していく、そのことがわかっているからこそ言い合った。そして共にそれからも二人でいようと約束するのだった。
家事も毎日やっていると 完
2023・5・22
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