14話 Emperors【王者たる者たち】
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ブゥゥン………
「送ってくれてアリガトウゴザイマス!」
「なんのなんの。」
俺 伊口才は自家用車で今宵のフェスに出場するクーカーこと、可可とかのん、そして千砂都をステージまで送り届ける。
「しかし連絡がつかんとは……あのバカどもが。」
「何かあったのかな???」
真剣な面持ちで速人たちを心配するかのん。俺はそんな彼女に一言かける。
「心配すんな。ステージに上がればお前はもうスター……アイドルってのは偶像、自分以外の詳しい願望なんてなんて考えなくていい。」
「相変わらず才さんは冷たいなぁ……!」
「あぁ。男は案外、つれなくなって一人前だ。」
千砂都の批判混じりの言葉を俺は堂々と受け止める。しかし彼女は続け様にこんなことを言う。
「あんまり冷たすぎると奥さんに嫌われちゃいますよ?」
「俺は女と遊ぶタチじゃねーよw」
「?????本当にそうなんですか?」
「………ま、想像に任せるよ。」
嘘をついている……そう言われればそれまでだが、一応俺の中では吐いていない。
だがおそらく俺の最愛の妻なら俺は嘘吐きと断言するのだろう。そしてこの千砂都もおそらく嘘吐きだと思ったはずだ。
女は男の嘘を見抜くのが本能的に上手い……そして一番嫌いなモノだ。ましてや【あの女】の血を一身に受け継いでいるのだからそれも当然か。
そんな言葉の中、かのんは自分を言い聞かせるように話す。
「大丈夫。きっと速人くんは来てくれる……約束したんだもん!!」
「かのんサン……」
「ま、自由に信じるのが1番だな。」
人を信じるにはいいが、盲信しないこと???と言ってもコイツらにはあまり意味がなさそうなので言わないでおく。
そんなこんなで目的地である代々木へと到着する。
「さ、着いたぞ。」
「ありがとう才さん。」
かのんは礼を述べる。そんな俺は去り際に1つ彼女たちにアドバイスする。
「1つだけ言っといてやる。ステージで楽しんだやつが報われる……これは確実さ。」
「ステージで???楽しむデスか?」
「ああ。じゃ、いい結果を楽しみにしているぞ。」
「「はい!!」」
クーカーのいい返事を聞いた俺はそのまま黒い自家用車を彼方へと走らせる。
「もう審判は降っているんだ???せっかくなら楽しんだほうがいいだろうに。」
?????※?????
フェス会場の控え室へと入ったかのんたち。
さっそく、可可はその部屋で1番輝いているアイドル様を見つけてしまう。
「あぁ!!あれは……!優木せつ菜サマ!!」
「ほんとだ……」
藍色のはらりとした髪に、アイドルの偶像【アイドル】というべき
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