第十八話 文化的英雄その一
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第十八話 文化的英雄
この度の神霊達を見てだった、アレンカールはどうかという顔になって言った。
「いや、わかってたわよ」
「おいおい、何がわかってたんだよ」
その神霊のうちの一柱が言ってきた、見れば野球のユニフォームを着ている色黒でがっしりした身体つきの丸い顔の男である。態度はフランクなものだ。
「一体な」
「だから貴方達も神霊だってことをね」
「この世界を司っているか」
「ええ」
アレンカールはその神霊に答えた。
「そのことはね」
「ああ、だからな」
その神霊ベーブ=ルースはアレンカールに笑って話した。
「俺もこうしてな」
「あたい達と戦うのね」
「これからな、もう宿屋で一泊してきたな」
「身体も清めたわ」
アレンカールはそちらもと答えた。
「お風呂に入ってね」
「準備万端整えてきたな」
「そうしてきたわ」
「それじゃあ今からな」
「戦うのね」
「そうさ、俺達ともな」
「この世界では偉人も神霊になって」
そしてというのだ。
「プロ野球選手や発明家もなのね」
「如何にも」
今度は白髪頭のスーツを着た四角い感じの顔の男が言ってきた。
「このトーマス=エジソンもまただよ」
「そうなのよね」
「何、私達も戦える」
エジソンはアレンカールに笑顔で話した。
「だから心配はだ」
「無用なのね」
「私達が戦うことに違和感を感じても」
アレンカール達がというのだ。
「それは君達の主観なのだよ」
「この世界は神霊なら誰とも戦う世界」
シェリルが述べた。
「そういうことか」
「如何にも」
エジソンは微笑んで答えた。
「そうなのだよ、それとだ」
「それと?」
「これまで君達は我々はどう見えていたか」
エジソンは右手の人差し指を立ててシェリル達の方に降りつつ述べた。
「一体」
「ホビットや」
即座にだ、シェリルは答えた。
「特定の生きもの姿をしてへん限りな」
「人の姿の神霊であるなら」
「虹蛇はほんま蛇に見えるけど」
若しくは蜥蜴や鰐である、虹蛇と一口に言ってもその姿は必ずしも蛇であるとは限らないのだ。
「そやけど人の姿をしてるなら」
「そうだね、ではそこの天狗の君はどうかな」
エジソンは今度は芥川に問うた。
「私達の姿はどういった人に見えるかな」
「天狗です」
即座にだ、芥川は答えた。
「その種族にです」
「見えるね」
「はい、ほんまに」
「そう、その種族によってだよ」
「見える神霊の姿はちゃう」
「それぞれの見る種族に沿った」
そうしたというのだ。
「姿に見えるのだよ」
「神霊は」
「特に定まっていない限りは」
「それでわいから見たエジソンさんは翼がありますか」
「そう
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