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博士の挑戦状
第四十一話

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                第四十一話  焦らない博士
 博士は読書をミルクティーと共に楽しんでから風呂に入ってだった、小田切君に風呂上がりの賛否に出る様にして言った。
「ではこれからじゃ」
「その辺りのですね」
「小悪党を捕まえてな」
「生体実験なりして」
「何人か殺す」
 実にあっさりと答えた。
「そうしてくる」
「そうされますね」
「いや、普通にじゃ」
 博士はさらに言った。
「小悪党はな」
「博士は悪事をやるなら大きくって考えで」
「それでじゃ」
 その考えだからだというのだ。
「小悪党は嫌いでな」
「殺さずにいられないですね」
「別に仕方なくとかはいい」
 それで罪を犯す者はというのだ。
「あと多少の過ちでもな」
「いいんですよね」
「しかし人の道を外れた」
 そうしたというのだ。
「小悪党、外道と呼ぶべきな」
「そうした手合いはですね」
「嫌いでな」
 その為にというのだ。
「遠慮なく殺しておる」
「それで二億人ですね」
「正確に言うと二億二千百三十五万九千五百十一人か」
「無茶苦茶殺してますね」
「人類の文明発祥からな」
「それで他の星でもですね」
「まあ結構殺しておる」 
 何でもないという口調の返事だった。
「二百億年で四兆語千億じゃ」」
「そんなにですか」
「殺しておる」
「そうなんですね」
「うむ、それでこれからまたな」
「殺しに行くんですね」
「そうしてくる」
 やはり素っ気ない返事だった。
「まあ四人か五人はな」
「殺すんですね」
「今日はな、ではな」
「はい、留守番しておくます」
「宜しく頼む」
 こうした話をしてだった。
 博士は車椅子に乗って研究所を出た、そのうえでその辺りのゴロツキを五人程本人達の了承なしに拉致して研究所に連れて行って生体実験を行ったのだった。


第四十一話   完


                  2023・3・3
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