第十七話 禁句その十四
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「いや、七人全員はどうやろな」
「なるわ」
嵐が答えた。
「そうなると思ったら」
「そやろか」
「今そんな気がしたわ」
空汰にいつもの表情で述べた。
「私もね」
「そうなんか」
「ええ、だからね」
それでというのだった。
「戦いが終わったら」
「七人でか」
「天の龍のね」
「征一狼さんに火煉さんも」
「そして最後の人もね」
神威を見ながら話した。
「きっとよ」
「戦いが終わったらか」
「一緒にいられるわ」
「そうなるか」
「そう思うだけだけれど」
根拠はない、しかしというのだった。
「きっとね」
「嬢ちゃんがそう言うたらな」
「信じられるかしら」
「何かな、ほなそうなる様にな」
「戦っていくわね」
「そうしよな」
嵐に笑顔に戻って答えた。
「これからは」
「ええ、そうしましょう」
「それで神威はな」
「私はどちらの選択も受け入れるわ」
神威のそれをというのだ。
「神威が天の龍になっても」
「そして地の龍になっても」
「どちらでもね」
「受け入れるんやな」
「ええ」
そうだというのだ。
「彼の選んだことならね」
「敵になってもか」
「そうするわ」
受け入れるというのだ。
「私はね」
「だがそれはだ」
神威自身が嵐に言った。
「俺はお前達を」
「手にかけることも有り得るわね」
「俺が地の龍になれば」
その選択をすればというのだ。
「そうなるが」
「貴方の選択だから」
だからだとだ、嵐は神威に顔を向けて答えた。
「私達の誰も何も言えないし貴方という人もわかったから」
「だからか」
「貴方は思いやりがあって真面目な人よ」
神威の本質をだ、嵐もわかっていた。そのうえでの言葉だった。
「その貴方の選択、決断ならよ」
「いいのか」
「考えた末で」
それでというのだ。
「貴方が正しいと思う選択なら」
「いいのか」
「ええ、是非ね」
こうもだ、嵐は言った。
「選んだらその後は迷わずに」
「その道を進めばいいか」
「選択の時私達のことは考えなくていいわ」
「世界とか」
「そしてね」
「封真、それに」
神威は封真を見てだった、嵐に答えた。
「小鳥を護ることだな」
「大切なお二人をね」
「そのことからだな」
「選べばいいわ」
「お前達だけでなくか」
「私達は確かに貴方達とよく一緒にいるわ」
嵐はこのことは事実とした。
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