第二章
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それが終わる時が来た、バスがドライブインに停車すると。
「降りるわ!」
「あ、ああ」
「それじゃあね」
降りようとしていたクラスメイト達はゆみりの言葉何よりも剣幕に驚いて動きを止めた。そしてゆみりは。
バスを全速力で降りるとそのまま駆けてだった。
ドライブインのトイレに直行した、そして個室に入って戦いを終えた。間一髪であったが何とか助かった。
助かった後は手を洗いドライブインで他のクラスメイトそれに同じ学年の面々と一緒にくつろぎだした、そこにだった。
雪が来てだ、彼女に微笑んで声をかけてきた。
「ほっとしてるでしょ」
「凄くね」
ゆみりは満面の笑顔で応えた。
「いや、危なかったわ」
「あるわよね、こんな時」
「そうよね、急に来てね」
そうしてというのだ。
「ゴングが鳴るのよね」
「悪夢のキックオフね」
「地獄のプレイボールでもいいかも」
「それでもうね」
「おトイレまではね」
「必死になるのよね」
「そうそう」
二人でドライブインの土産ものコーナーの中で話した。
「それまで」
「それで何とかね」
「おトイレまで行って」
「それで済ませてね」
「ようやくハッピーエンド」
「そうなるのよね」
「けれどそれまでが」
ゆみりは今は笑顔で言えた、それも満面の。
「大変でね」
「悪夢で地獄」
「そうなのよね」
「けれど今はどんな気持ち?」
このことをだ、雪はゆみりに尋ねた。
「それで」
「最高よ、幸せの絶頂よ」
「そうよね、やっぱり」
「ほっとしてるわ」
「誰だって経験あることね」
「そうね、ただコーヒーは好きだから」
原因となったこの飲みものはというのだ。
「またね」
「飲むのね」
「そうするわ」
「その時はまたこうならない様にね」
「注意するわ」
こう言ってだった。
ゆみりは今は何も飲まなかった、そのうえで休憩時間が終わるとバスに戻った。高校の校外学習の一幕である。
バスの中で我慢 完
2023・5・20
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