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DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
勝者と強者の違い
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…さらに黄金の爪も装備して良いぞ」
そこまで言うとドラゴンの杖を地面に突き刺し、反対側のドラゴンの頭部分を右手で包む様に握ると、馬鹿(ナール)に空いた左手を向けて言い続ける。

「更にハンデだ。僕はこの杖から右手を離さないし、杖は地面から離れない様に戦ってやる…もし杖が地面から離れたら僕の負けで良い。どうだ…優しいだろ?」
ちょっと馬鹿にしすぎじゃないかしら?
いくら馬鹿だと言っても、ハツキさんとの戦いを見る限り、コイツの打たれ強さには注意すべきだと思います。

「くそっ、ふざけやがって……だ、だったら俺様もサービスしてやるよ!」
「そうか。じゃぁルールとして、お前は僕が『100』数える内に攻撃を仕掛けなければ負け…攻撃さえ仕掛ければカウントはリセットされ、また『100』の内に攻撃すればいい!僕はこの場から動けないのだから、このくらいは当然だよな?ダラダラと戦いを長引かせても意味ないもんな!?」

「どうやらお前はどうしても負けたい様だな!?いいぜ…その条件で相手してやんよ!」
この馬鹿(ナール)にとって唯一の弱点(と言うより、圧倒的に欠落している点)だった素早さをアイテムで補えた事で、身の程知らずに拍車がかかり不愉快さがパワーアップする。

「ご託はいい…さっさとかかってこい…」
右手が杖を通して地面に固定されている為、左手で馬鹿(ナール)を挑発的に手招きするお父さん。
その姿は『ドゥエイン・ダグラス・ジョンソン(ザ・ロック)』の様だ。

「テメーの自信に満ち溢れた鼻っ柱、ポッキリとへし折ってやるぜ!」
馬鹿にされ続けた怒りと、ドーピングによるパワーアップからの自信とが相俟って、殊更大言を吐き左右にステップを踏む馬鹿(ナール)
そしてお父さんの視界の隅に移動すると、一足飛びで死角からドラゴンの杖を目指し突進する!

(ヒュッ!)(ドゴッ!!)
だが…お父さんは先程まで馬鹿(ナール)が居た空間を睨みながら、後ろへ大きな蹴りを出し、突進してきた馬鹿(ナール)を吹き飛ばした。
かなり強烈な蹴りだったのだろう…血を吐きながら10メートル程吹き飛び動かなくなる。

「1.2.3.4.…………………」
お父さんは決め合ったルールに則り、ゆっくりとカウントを開始する…その間、吹っ飛んだ馬鹿(ナール)には目も向けない。

「55.56.57.58.…………………」
お父さんのカウントはゆっくりだが進む…
だがピクリともしない馬鹿(ナール)の生死が気になったお兄ちゃんが、奴の側へ近付き死んでないかを確かめる。
その結果、息がある事を確認すると、不愉快な男が情けなく気絶する姿にガッツポーズで喜びを表す。

「97.98.99.………………100!」
ただでさえゆっくりなカウン
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