暁 〜小説投稿サイト〜
DQ3 そして現実へ…〜もう一人の転生者(別視点)
勝者と強者の違い
[1/6]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
マイラで一休憩をし、聖なる祠へ寄って虹の雫を手に入れ、ルビスの導きに従いリムルダール西端に赴く…前に、アレフガルド5つ目の都市『リムルダール』で最後の休息です。
魔の島へ渡ったら、休憩出来る町など無いので、この町が最後の休息場です。

何時も通り気軽に町へ入ろうとしたのですが、警戒心の強い警備兵が1人居て、私達を受け入れてくれません。
“何なんだこの馬鹿は?”と、皆の心が一つに…

まともに相手するのがめんどくさくなったお父さんが、警備兵を無視する様に小馬鹿にする。
この警備兵は正真正銘の馬鹿な為、口喧嘩でお父さんには勝つ事が出来ず、最早半ベソ状態に…
そんな時、心惹かれる輝きが目に止まる。

それはハツキさんの腕に装備されている『黄金の爪』だ。
お父さんに馬鹿にされた腹いせも加わり、弱い女(この警備兵の言い分)が装備するより、強い自分(この警備兵の言い分)が装備する方が有効であると、『黄金の爪』の譲渡を強要してきた。

そして気付けばハツキさんと警備兵(ナールと言うらしい)との、『黄金の爪』を賭けたタイマンバトルが勃発する。
お父さんはハツキさんに落ち着くようにと言って、決闘を止めさせようとするが、全く聞く耳を持たないので渋々立会人を行う。

「はぁ…じゃぁ、2人のタイマン勝負ね。武器又はアイテムの使用は不可。魔法の使用も不可。それと相手を殺すのも絶対駄目だからね!あと勝負は僕の見える所で行う事…見えなくなった方は負けね」

そう言い3歩下がって右手を上げる。
そして「それでは………始め!」
との掛け声と共に勢い良く右手を下げ開始を宣言する。

私は元来格闘技系には精通していない…が、それでもハツキさんの方が馬鹿(ナール)よりも強い事が分かる。
馬鹿(ナール)の攻撃は掠りもせず、その都度ハツキさんのカウンターが炸裂するのだ。

だがこの馬鹿は異様に打たれ強い。
自身の強さへの勘違い的な自惚れは、この打たれ強さからきているのだろう。
最初の一撃で決すると思われたのだが、予想外に長期戦へと縺れ込む。

それでも私はハツキさんの勝利を疑いはしなかった。
しかし勝負事とは分からない物で、ハツキさんから仕掛けた際に攻撃が外れてしまい、今までとは逆に強烈なカウンターを喰らってしまう。

そのまま崩れ落ちるハツキさん…
立会人(お父さん)へ近付き黄金の爪を要求する馬鹿(ナール)
お父さんは黙って黄金の爪を渡すと、ハツキさんを抱き抱え介抱します。


「私…負けちゃったの?」
「………」
少し経ってハツキさんが意識を取り戻し尋ねる…しかし、私達は何も言えない。

「私、負けちゃったんだ……あんな奴に負けたんだ…」
自身の武器だった黄金の爪を装備し喜ぶ馬鹿(ナール)を見て、
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ