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星河の覇皇
第八十三部第五章 謎の兵器の正体その四十八

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「随分忌まわしいですね」
「どうにかしたいものですが」
「それも出来ないので」
「こちらとしましては」
「より人口を増やしていくことですね」
「エウロパのそれ以上に」
「まあ都合のいいことに」
 連合にとって、である。この場合の都合のいいこととは。
「連合の人口増加率が上がっています」
「百年後には十二兆と言われていますね」
「これまでは百年で二倍位でしたが」
 その増加率がというのだ。
「三倍になりました」
「それならですね」
「エウロパ以上に増えます」
「エウロパの人口が増えようともこちらはさらに増える」
「そうすればいいですね」
「左様ですね」
 こうした話をして議員の子沢山を二人でいいこととした、だが八条は彼との話の後で自宅に戻ったが。
 そこで若い執事からある話をされて苦い顔になり言った。
「お母様がですか」
「はい、日本のご実家で」
「またですか」
「そう言われているとか」
「お見合いですね」
「そしてです」
 お見合いの後でというのだ。
「そのうえで」
「結婚ですね」
「そろそろです」
「そのことですね」
「そうお考えとのことですが」
「今はです」
 困った顔でだ、八条は執事に述べた。
「私は多忙で」
「それ故にですね」
「結婚はです」
「それをしている時間がないですか」
「残念ながら」
「そうですが、ですが」
「弟達も妹達もですね」
 それぞれ二人ずついる、八条は五人兄妹の一番上なのだ。その為八条家の嫡子にもなっているのである。
「皆結婚して」
「ご子息ご息女もおられますので」
「私もですね」
「特に旦那様はです」
「八条家を継ぐので」
「そして八条グループの総帥となられる方なので」
 連合屈指の企業グループであるこの家のというのだ。
「ですから」
「早いうちにですか」
「今では遅い位だとです」
「お母様は言われていますか」
「結婚は早い方がいい」
「お母様がいつも言われていますね」
「はい、義和様は許嫁の方もおられないですし」
 このこともあってというのだ。
「奥様もです」
「余計にですね」
「心配されて」
 そうしてというのだ。
「言われています」
「左様ですね、ですが」
「それでもですか」
「今の職務の間は」
 中央政府国防長官である間はというのだ。
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