第二章
[8]前話
「そうした風にしたの」
「そうなんだな」
「ええ、傾奇者よりも」
派手なそれよりもというのだ。
「ぴしっと決まって恰好いい」
「軍人さんのか」
「自衛官さん達もね、そうしたね」
「恰好いいのがか」
「素敵に思ってね」
「ファッション一気に変えたんだな」
「そう。どうかしら」
スカートの丈も戻して首元も閉めた制服姿でだ、斎藤に問うた。
「今の私は」
「そっちの方がいいっていうのがな」
斎藤は未可子の問いに微笑んで答えた。
「昔からの俺の意見だよ」
「そうなのね」
「正直前は派手過ぎてな」
それでというのだ。
「かえって引いたよ」
「そうだったのね」
「ああ、だからな」
「今の方がいいのね」
「そうなんだよ」
こう言うのだった。
「だからそれでいって欲しいな」
「そうなのね」
「まあそのファッションの方がな」
主観からだ、斎藤は答えた。
「彼氏も出来るだろ」
「そうかしら」
「ああ、ただ俺はな」
「私とは付き合わないのね」
「俺もうそうした人いるから」
だからだというのだ。
「お前はお前でな」
「ええ、彼氏ゲットするわ」
「頑張れよ」
「そうするわね」
斎藤に笑顔で応えた、そしてだった。
未可子はそのファッションで過ごす様になった、するとかえって前より人気が出てしかも念願の交際相手を手に入れた。
そしてだ、斎藤に言うのだった。
「派手過ぎると」
「ああ、かえってな」
「もてなかったりするのね」
「そうした面はあるな」
「そうなのね」
「まあ少なくとも今の方が似合ってるな」
斎藤はまた主観から話した。
「それで幸せになったらな」
「いいってことね」
「ああ、それならそれでいけよ」
「そうするわね」
未可子も笑顔で応えた、そしてそのままのファッションでいた。すると斎藤や交際相手からだけでなく多くの人からも似合うと言われ続けた。
急に黒髪になって 完
2023・5・18
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