第十七話 十二神将その十
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「今も」
「そやねんな」
「しかも美味しく」
笑ってまた食べた。
「そうするで」
「そういうことやな」
「そやで、また蘇おかわりするし」
見れば蘇の皿は空になっている。
「猪とか鯛もやで」
「食べてくな」
「お酒と一緒に」
「しかしこのお酒はな」
芥川も飲みながら話した。
「白酒で」
「奈良時代のお酒で」
「言うなら濁酒や」
「まさにそれやね」
「日本酒といってもちゃう」
自分達がこの世界でも起きた世界でも飲んでいる清酒とはというのだ。
「そうやな」
「そういえば芥川君日本酒は」
「ほんま清酒ばかりな」
「飲んでるね」
「濁酒自体が少ないやろ」
「こっちの世界でも起きた世界でも」
「そやからな」
そうした状況だからだというのだ。
「僕はな」
「濁酒に慣れてへんね」
「どうもな」
「いや、濁酒も普通に飲めるで」
綾乃は鯛を食べてから笑顔で話した。
「こっちの世界でも起きた世界でも」
「ああ、マッコリか」
「そやで、あのお酒が」
「濁酒やな」
「日本酒とはちょっと造り方がちゃうしお米も」
「ジャポニカ米やないな」
韓国は基本的にインディカ米である、このことはこちらの世界でも同じでありその為ジャポニカ米から造った酒とはまた味が違うのだ。
「そやな」
「そうやけど」
「濁酒っていうたらな」
「それになって」
「そっちで飲めるな」
「そやで」
綾乃はまた酒を飲んで話した。
「うちマッコリも飲むけど」
「濁酒と思ってやな」
「飲んでるで」
実際にというのだ。
「そうしてるで」
「そやねんな」
「それで今飲んでる本物の濁酒も」
これもというのだ。
「美味しくやで」
「飲んでるな」
「こうして。どんどん飲めるわ」
言いつつにこにことして飲む。
「ほんま美味しいわ」
「相変わらずどんどん飲むな」
中里は綾乃の飲みっぷりについて言及した。
「ほんまに」
「もうお酒ときたら」
「綾乃ちゃんは底なしやな」
「ざるって言われるけど」
「自分でも否定せんな」
「どんなお酒も好きなだけ飲めるわ」
言ってからまた飲んだ。
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