第十七話 十二神将その八
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「もう我等からしたら」
「大昔やね」
「その頃の食文化も歴史に残ってるけどな」
「あまりやね」
「ほんま最近までな」
それこそというのだ。
「中国では乳製品どころか牛乳すらな」
原料のこれすらというのだ。
「あまりな」
「食べてへんかったんやね」
「少なくとも長城から南はな」
万里の長城である、中国はこれが国境でありそこから南こそが中国の領土であるという認識であったのだ。
「漢民族の文化では」
「食べてへんかったんやね」
「長い間な」
「それで蘇もやね」
「もうな」
唐代は食べていたがというのだ。
「なくなってたわ」
「そやってんね」
「まあモンゴル人とかはな」
彼等の王朝もあった、元朝である。
「食べてたけどな」
「それでもやね」
「漢民族はな」
「食べてへんかったんやね」
「そやったわ」
「何でも食べると言われても」
施は中国の食文化の話をした。
「乳製品は疎かったな」
「確かに中華料理では聞かんね」
「牛は農業に使うもんで」
そうした家畜でというのだ。
「馬も乗るけど」
「他には使わんで」
「牛乳とかはな」
これを飲むそして乳製品を造る発想はというのだ。
「ほんまな」
「なかったんやね」
「どうもな」
「中国ではそやってんね」
「唐は遊牧民の血が濃いから」
唐王朝の皇室は元々はそちらの出だったという、ただし彼等自身は自分達をその姓から自分達を老子の子孫と言っていた。
「まだ食べてたけど」
「その唐が倒れて」
「宋からはな」
漢民族の王朝になればというのだ、ただ唐も漢民族の王朝とされる。これは彼等が漢民族の文化を取り入れ完全にその中に入ったからだ。
「もうな」
「乳製品はやね」
「なかったみたいやな」
「そうやねんね」
「今は食べるけど」
事実施は今蘇を食べている、羅も今は鯛を食べているが先程食べていた。
「ほんまずっとな」
「食べてへんかったんやね」
「そやったわ」
「そうやねんね」
「中国人って何でも食べるイメージあったけどな」
トウェインは意外そうに言った。
「豚かて声以外全部食べるし」
「耳も足も内臓もやしね」
綾乃はトウェインにも応えた。
「実際食べれば美味しいし」
「牛も食べるし」
「それやったらね」
「乳製品もってな」
「思うんやけど」
「そっちは中々食べんかったんやな」
「そやね、蘇にしても」
綾乃は酒を飲みつつ蕪を食べているトウェインに話した。
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