第七十七話 海の家から移りその十一
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「例えばトランクスとか」
「女の人でトランクスですか」
「昔の女の人の下着ってそうした感じだったのよ」
「それ大昔ですよね」
「日本だと褌もね」
女性の下着で本当にあった、他には湯文字というものもあった。
「あったし」
「あっ、昔は」
「そうよ、穿いてない人もいて」
「湯文字があって」
「襦袢も下着だし」
こちらもというのだ。
「それでよ」
「褌もですね」
「あってね」
それでというのだ。
「女の人も穿いてたのよ」
「そうでしたね」
「まああれよ」
店長は笑ってこうも言った。
「昔からティーバックの人いたのよ」
「ああ、褌ってティーバックですね」
かな恵も言われてはっとなった、他の四人も頷いている。
「そういえば」
「デザインそうでしょ」
「はい」
まさにとだ、店長に答えた。
「まさに」
「事実湯文字とか襦袢だけだとね」
「冷えますよね」
「だからね」
「褌穿く女の人もですか」
「いたのよ」
「そうなんですね」
「それに服が汚れるし」
店長はこのことも話した。
「褌はね」
「女の人も穿いてましたか」
「そうだったのよ」
「男の人だけでなく」
「ええ、まあ今褌穿いた女の人って滅多にいないわね」
「見たことないです」
一華がどうかという顔で答えた。
「私も」
「そうよね」
「今は」
「そうよね、ただ家族の前ではね」
「褌でもですね」
「いないことよ、下着だからね」
褌もというのだ。
「最初からね」
「そうした格好で家族の前にもですね」
「それで知り合いの人達の前にもね」
家族だけでなくというのだ。
「出ない、いない」
「気をつけることですね」
「本当にね、夏でもね」
店長はあらためて今の季節の話をした。
「例えばバックして出るとか」
「お顔に」
「これ美容になるけれど」
パックはというのだ。
「お顔のお肌奇麗になってね」
「いいですよね」
「けれどね」
美容自体にはいいというのだ、パックはその為のものに他ならないからそのことに関しては問題はないというのだ。
「けれどね」
「それでもですね」
「それしてたらね」
顔にというのだ。
「マスクと同じだから」
「可愛くも何もないですね」
「後で奇麗になっても」
「それでもですね」
「その最中は色気も何もないから」
「知り合い、家族の人達の前に出たら」
そうすればとだ、店長は一華に話した。
「効果あるわよ」
「変な感情を抱かれないですね」
「そう、そして冬はね」
「特にですね」
「家族や知り合いの人達にそうした感情を抱かせないね」
「チャンスの季節ですか」
「ババシャツ、股引、腹巻、どてら」
店長は具体的に挙げていった。
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