第七十七話 海の家から移りその九
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「もうその時点で、ですね」
「そうされるのよ」
「もうそれは絶対ですね」
「何の為にグラビアがあるのか」
店長はこのことは真顔で話した。
「そうした漫画があるのか」
「言うまでもないことですね」
「そういうことなのよ」
「要するに」
「だったらね」
「もうアイドルになると」
「そうされることは受け入れないと」
そうしないと、というのだ。
「やっていけないわよ」
「女優さんも声優さんも」
「下着は言うまでもないし水着は下着だから」
その実はというのだ。
「もうね」
「使われる前提ですね」
「そのグラビアになるのはね」
「コスプレも」
「男の子達に脳内であられもない状況になって」
「そう想像されて」
「使われるのよ、それは海やプールもで」
店長は真顔で話していった。
「それが嫌なら」
「水着にならない」
「そう、ただ初対面の人達はその場限りでも」
「知り合いの人達の場合は」
「後々気にされるしね」
「迂闊にですね」
「そうした格好で出ないことよ」
決してというのだ。
「本当にね、特定の人を誘うならね」
「それならいいですか」
「けれどね」
それがというのだ。
「そうじゃないとね」
「要注意ですね」
「そうよ、水着もね」
「要注意ですね」
「その通りよ、実際私さっきまで泳いでたし」
「そうでしたか」
「それでこの恰好だけれど」
それがというのだ。
「もうすぐ半ズボン穿くわよ」
「そうした方がいいですね」
理虹もそれはと応えた。
「上シャツで下ビキニだと」
「普通に水着でいるより刺激的でしょ」
「十代の男の子だと毒ですよ」
理虹は自分達の同級生達のことから話した。
「本当に」
「ああ、十代だとね」
店長も笑って応えた。
「本当に頭の中はね」
「そうしたことしかないですから」
「もう煩悩がね」
「渦巻いてるっていうか」
「全開でね」
店長も十代の少年のことはわかっていた、それで言うのだった。
「それこそ」
「今の店長さん見たら」
「そのまま自分のお部屋に回れ右ね」
「最悪迫られますよ」
「それは駄目ね、私彼氏いるし」
店長はまた笑って言った。
「浮気はしない主義だし」
「それじゃあ駄目ですね」
「ビーチ辺りだともうあしらうだけでね」
「それで終わりですか」
「大抵の子は軽くあしらったらね」
それでというのだ。
「退くしね、そもそも海だと女の人も大勢いてね」
「店長さんに断られたらですね」
「すぐ次ってなるからね」
他に人がいればそうなるものだ、しきりに人に声をかける者はそこに人が多いとそうなるものである。
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