暁 〜小説投稿サイト〜
おっちょこちょいのかよちゃん
283 羨望心の芽生え
[2/4]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
己がまた九尾の狐に変化して杖の所有者を襲撃し始めた。
「無駄話はおしまいだよ!」
 だがかよ子は妲己に杖を向けた。白魔術が発動された。妲己も紂王も攻撃が不能とされた。
「まだ話は終わってないよ!」
「かよちゃん、こいつらは私がやっとくわ!」
「うん、次郎長さん、藤木君を捕まえよう!」
「ああ!」
 次郎長が動き出す。ありと悠一、シャクシャイン達は羽根から降りて妲己や紂王と対峙した。
「藤木茂、おとなしくこちら側へ来るのだ!」
「う、やめてくれ!嫌だ!僕は帰らないぞ!」
 藤木は妲己が出した鳳凰に乗ったままその場から逃げようとする。
「藤木君!待って!」
 かよ子は羽根で藤木を追走した。だがそこに、大きな爆発が起きた。炎がかよ子達を襲う。
「え、何!?」
 かよ子の羽根の結界が炎を防ぐ。かよ子は視界が遮られて落ち着かなくなる。
「茂様の邪魔をする方があちらにもいるわ!」
「やっておしまいましょう!!」
 藤木と共に遊んだりお世話した遊女達がかよ子達の進む先を阻んだのだった。
「ちょっと、通してよ!えい!」
 かよ子は杖を煙に向けた。かよ子の杖から炎が出され、敵の炎を飲み込んだ。更にその炎が遊女達を襲う。
「きゃあ!」
「あ、皆!!」
 藤木は遊女が炎にやられていく様を目撃し、慌てて引き返そうとする。
「私達の事はいいから、茂様は早く逃げてください!!」
「そ、そんな・・・!!」
 藤木は躊躇った。遊女が煙になって死滅していく。
「や、やめてくれ!!僕の大事な人たちなんだ!!」
「山田かよ子、鵜呑みにしてはならぬ!今すぐ藤木茂を捕えるのだ!」
「うん!」
 かよ子は羽根を藤木が乗っている鳳凰の元へと近づける。
「わ、く、来るな!あっち行け!」
 藤木は悪足掻きの如く叫んだ。だがその時、かよ子の方へ青い龍が襲い掛かって来た。
「茂様を襲う人は私が許さない・・・!!」
 倒されていない遊女が青龍を召喚したのだった。そして藤木が乗っていた鳳凰が返り討ちにしようと(くちばし)から炎を吹いて来たのだった。
「ああ!!」
「山田かよ子!」
 次郎長が刀を振った。風を起こして炎を別の方向へ移動させた。だが、竜もまた襲って来る。竜の腕がかよ子の頭上を襲う。
「えい!」
 かよ子は氷の能力を行使し、竜の腕を凍らせた。竜はその冷たさに苦しむ。そして冷凍光線を更に浴びせた。一方の次郎長も刀で鳳凰の炎をかわしながら突進していた。
「わあ、来るなあ!!」
 藤木は叫んだ。
「茂様!」
 別の遊女が藤木の前に立ち塞がった。
「邪魔だ!」
 次郎長は女を斬ろうとした。だが遊女も短刀で応戦した。
「茂様、逃げてください!でないと捕まります。早く!」
「う、うん・・・!!」
 藤木は鳳凰と共に飛び立っ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ