第十七話 禁句その三
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「そう思うがな」
「やっぱりね」
「自然やろ」
「そうね」
「まあそれでもな」
空汰はこうも言った。
「地の龍の残るな」
「二人が誰かということはね」
「まだわからんが」
「彼が地の龍だとしても」
「それでもな」
「私達の最後の一人はね」
「力の強さとな」
それと、というのだ。
「因縁を考えたらな」
「あの人ね」
「皇昴流さんや」
「そうなるわね」
「まだ会うたことはないが」
それでもとだ、空汰は真剣な顔になって延べた。その目は無意識のうちに右を見てそのうえで言葉を出していた。
「あの人やとや」
「天の龍であることはね」
「間違いない、しかもや」
空汰はさらに言った。
「皇家は本来京都の家やが」
「現当主の昴流さんはね」
「ずっとな」
「東京にいるそうね」
「それもクランプ学園にね」
「私が今通っている」
「あそこに通ってたらしいな」
空汰はこのことも話した。
「高等部を中退してるそうやが」
「そうらしいわね」
「そやけどな」
それでもと言うのだった。
「あの人は今のわい等から見れば」
「先輩ね」
「それになるな」
「そうね」
「征一狼さんや火煉さんから見れば後輩で」
「私達から見れば先輩ね」
嵐も応えた。
「そうなるわね」
「そうなるな、護刃ちゃんに颯姫ちゃんや??達から見てもな」
「先輩で」
「あと遊人さんから見ても」
空汰は彼のことも話した。
「後輩か」
「そうなるかしら」
「ああ、何かな」
空汰はここでふとこうも言った。
「志勇さんって人がな」
「私も聞いたわ、何でも凄い運動神経で」
「体力もあってな」
「そうした方もね」
「クランプ学園におったらしいな」
「そうね」
「その人から見ても後輩か」
空汰はまた言った。
「昴流さんは」
「そうね」
「その昴流さんが天の龍やと」
最後の一人ならというのだ。
「相応しいな」
「ええ、まさにね」
「そうなるな」
「夢見で、です」
丁がまた二人に言ってきた。
「そのこともです」
「わかりますか」
「そうですね」
「間もなくな」
まさにというのだ。
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