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星河の覇皇
第八十三部第五章 謎の兵器の正体その四十二

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「長い間」
「日本にあったことは事実でも」
「そうした食べものでした」
「そうでしたね」
「ですが今は、いえ」
 八条は己の言葉を訂正して言った。
「十九世紀からです」
「酪農が普及して」
「文明開化と共に」
 それと共にというのだ。
「西洋の技術が入り」
「そうしてでしたね」
「牛乳も広まり」 
 乳製品の原料であることは言うまでもない。
「そしてです」
「チーズ等乳製品もですね」
「食べられる様になり」
「やがてですね」
「蘇や醍醐の名前も再び知られ」
「それも大衆の間に」
「そこから詳しい造り方も伝わり」
 蘇等のそれがだ。
「こうしてです」
「我々もですね」
「口にしています」
「そうなりましたね」
「はい、有り難いことに」
「左様ですね」
「まことに。先入観を捨てれば」
 それでというのだ。
「和食でもです」
「この様にですね」
「美味しい乳製品を楽しめます」
「そういうことですね」
「先入観は時として思考の幅を狭め」
「決断にも影響しますね」
「そうです、お料理にもです」
 これにもというのだ。
「懐石料理だけではなくです」
「それは言えますね」
「はい、そしてです」
 八条はさらに言った。
「政治にもです」
「そう来ましたか」
「政治のお話でこちらに来られたとのことなので」
「それで、ですか」
「ここで、です」
「あえて言われるとは」
 議員は八条に苦笑いで述べた。
「いや、流石と言うべきか」
「私がですか」
「はい、そうも思いました」
「私としてはです」
「日本の国防もですね」
「連合全体の国防については」
「中央政府がですか」
 議員も言葉を返した、顔だけでなく目も笑っているがそれでもそこに政治家としての感性は残している。
「担当すると」
「左様です」
「だからですか」
「お気遣いなく」
 こう議員に述べた。
「日本だけでなく各国の政府はです」
「発展にですか」
「専念されて下さい」
 国力のそれにというのだ。
「無論中央政府もです」
「発展にはですね」
「協力を惜しまず」
「そちらの政策もですね」
「推し進めていきます」
「これまで通りですね」
「連合は立ち止まることのない国家ですから」
 こうも言うのだった。
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