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『外伝:青』崩壊した世界に来たけど僕はここでもお栄ちゃんにいじめられる
妹のため、弟が兄に反撃する話
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そんなザマを見てお栄ちゃんは笑い、大筆を振るう。
「安心しナ、一発で仕留めてやるからヨ。」
そして、
「げぶぅ」
「!?」
僕ではなく、
振り向いて僕の姿をしたあいつを思い切り大筆でひっぱたいた。
「げばぁっ!?げほっ、がはっ!?」
渾身の力で引っぱたかれた奴は思い切り転がり、ヨタヨタと起き上がる。
「な、なん、で…?」
「なんでバレたかって?教えてやろうか?」
頬を抑えているやつのガワ≠ェボロボロと崩れ、奴が本当の正体を表す。
有り得ない、なぜバレた?とでも言いたげな顔をしたやつに向かって、お栄ちゃんは得意気に話し出した。
「マイはてめぇを、兄さん≠ネんて呼ばねぇ。」
「!!」
大筆を肩に担いでお栄ちゃんは得意気に話し出す。
「物真似すんだったらもっとよく見とけ。まぁてめぇなんぞに、マイの真似なんか出来やしねぇんだけどナァ!」
歯をぎりぎりと食いしばり、奴は引っぱたかれた時に吹き飛んだメガネを拾い上げ怒りを露わにする。
「てめぇ…てめぇてめぇてめぇ!!!!ゲロマンコ風情が調子に乗りやがってぇ!!!」
奴が令呪をかざす。
合計333画の令呪はサーヴァントにとっては脅威だ。
だが、
「なーにか、勘違いしてないかい?」
お栄ちゃんはそれを止めるどころか、微動だにしない。
「な、なんだよ…?ここは俺様の世界!あのクソガイジの夢の支配権は今俺様のモンだ!ここでは俺様が王!俺様が絶対!勘違いなんて一つもな…」
『それが、勘違いなんだ。』
頭に響く声。
一体どこからと辺りを見渡すが、声の主はここにいる。
『笑いをこらえるのに必死だったよ。僕の演技にも何も気付かない。痛がるフリをしても何も怪しまない。楽しそうに僕の手のひらで踊ってるのは、とても面白かったよ。』
「お前……お前ェ!!!」
僕だ。
『以前ユゥユゥに夢の支配権を奪われたことがあったんだ。そこから反省を活かしてそう簡単に取られないようにした。お前にわざと取らせたのは、ほんの一欠片に過ぎない。』
「……。」
『黄衣の王の力もだ。ほんの小指程度の力を渡してあげたら、それだけで有頂天になってたね。器が小さいからそれだけで事足りたのかな?第一お前なんがが黄衣の王に触れ
てたらもうとっくに』
「う、うるせぇぇェェェーーーーーッッッ!!!!」
頭に響き続ける目障りな声をかき消すように叫ぶ。
そして、
「令呪を以て命ずる!!『来い』ィ!!」
令呪でゴッホちゃんを強引に引き寄せ、その細い首を締め上げる。
「…っ!」
「ごちゃごちゃうるせぇんだよクソ野郎がァ!!今すぐテメェの持ってるフォーリナーを全部俺様に寄越しやがれ!!じゃねぇとこい
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