暁 〜小説投稿サイト〜
魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第152話:蘇る過去からの憎悪
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、ジェスチャーで耳を澄ます様に指示する。響も奏に倣って耳を澄ますと、何処からか誰かが泣く声が聞こえるようになった。
「ッ! 奏さん、これ……!」
「あぁ、間違いない。クリス…………こっちだ!」
風で揺らめく草木や葉の音に紛れて聞こえてくる泣き声を聞き取ると、2人はそれが聞こえてくる方に向けて慎重に歩を進めた。
果たして、2人は気の影で膝を抱えて座り込み泣いているクリスの姿を見つけた。
「クリス……」
「クリスちゃん、戻ろう? 透君も、きっと心配してるよ」
詳しい事は分からないが、クリスがあそこまで怒るなど余程の理由があっての事だと言う事は分かる。透だってそれは分かっている筈だ。先程は手を上げてしまった彼も、その実クリスの事は心配しているに違いない。
だから早く戻ろうと響が手を差し伸べると、クリスは泣き腫らして赤くなった目を2人に向けて首を振った。
「分かんない……分かんないんだ……」
「何がだ?」
「透が……透が何考えてるのか、分かんないよぉ。何で、何で…………アイツは透から全てを奪った奴なのに、何で…………!?」
クリスが繰り返す”何で”と言う言葉に、答えられる材料を奏も響も持ってはいない。
泣き崩れるクリスに、2人はそっと寄り添い落ち着くまで彼女の背や頭を優しく撫でるしか今の彼女達に出来る事は無かった。
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