第十七話 十二神将その一
[8]前話 [2]次話
第十七話 十二神将
今度戦う神霊達を前にしてだ、リーは冷静な顔で述べた。
「今度は仏様が相手か」
「ああ、十二神将や」
芥川はその彼等を見据えてリーに話した。
「仏教を守護するな」
「十二の戦う御仏やな」
「日本の仏教は仏さんも多くてな」
「神様も多くてやな」
「それでや」
「仏様も多くて」
「こうしたな」
十二神将の様にというのだ。
「よおさんのな」
「仏さんがおるか」
「ああ、他にも十二天がおられる」
日本の仏教にはというのだ。
「八大明王、八大菩薩にな」
「あと四天王もおるな」
「そや」
その通りだというのだ。
「ほんまその数はな」
「かなりやな」
「おるわ」
こうリーに話した。
「そのことはな」
「頭に入れておくことやな」
「ああ、この塔でもな」
「仏さんがよおさん出て来るな」
「そうなるわ」
「如何にも」
その通りだとだ、十二神将の一人が答えてきた。
「我等仏もな」
「よおさんですか」
「この塔には現れてだ」
リーに対して話した。
「そしてだ」
「私達に試練を与える」
「戦を通じてな」
「やっぱりそうしてきますか」
「そしてこの度はな」
「十二神将の方々が」
「相手をする」
リーに厳かな声で告げた。
「だからこれよりな」
「はい、全力で」
「来るのだ」
「既に宿屋で泊まり」
リーは十二神将に話した。
「体力と気力を万全にし」
「身も清めているな」
「そうしてきました」
「ならよい」
これが十二神将の返答だった。
「我等神霊と戦うならな」
「それならばですね」
「己を万全にしてな」
「身を清める」
「そうしなければだ」
「戦ってはならないですね」
「そうだ、そこまでしたならばな」
それならと言うのだった。
「よい、ではな」
「はじめます」
「我等は一度には来ない」
十二神将といえど、というのだ。
「一柱ずつだ」
「来られますか」
「そうする、しかしな」
「それでもですね」
「覚悟しておくのだ」
「強いからこそ」
「神霊の強さは既にわかっている筈だ」
最早というのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ