第十六話 交流その十二
[8]前話 [2]次話
「貴女は悪魔ではなく」
「天の龍、七つの封印ですか」
「人間の為に戦ってくれる。言うなら天使です」
「私が天使ですか」
「紛れもなく。心優しい天使です」
こう言うのだった。
「だからこそです」
「私は生きるべきですか」
「そして幸せになって下さい」
「そう言って頂き何よりです」
火煉はまた心から応えた。
「それではです」
「その様にですね」
「します、命を無駄にはしません」
「そうされて下さい。生きてこそです」
「人は幸せになりますね」
「誰もが幸せになる資格があり」
そうしてとだ、神父は火煉にステンドガラスがあり十字架にかけられた主がいる礼拝堂の中で彼女と向かい合って話した。
「それはです」
「生きてこそですね」
「なれるものですから」
「私もですね」
「生きて下さい」
「そうします」
火煉は神父に確かな声で答えた。
「必ず」
「それでは。あとお酒ですが」
「飲み過ぎにはですね」
「注意されて下さい」
神父はこの時も優しい声で述べた。
「そちらも」
「私はついついですね」
「飲み過ぎますね」
「字画しています、好きなので」
「ですから」
「お酒はですね」
「くれぐれもです。帰られても」
「今日は飲まない様にして」
そしてとだ、神父に話した。
「寝ます」
「そうされて下さい」
「時には飲まないことも大事ですね」
「自分の身を慎むことも」
これもというのだ。
「大事です」
「そうですね、お酒もまた」
「程々にしないと」
さもないと、というのだ。
「お身体にです」
「悪いですね」
「そうです」
まさにというのだ。
「だからです」
「そうします、牛乳がいいですね」
「そうですね、そちらを飲まれて」
「寝ます」
「そうされて下さい」
そうした話もしてだった。
火煉は一人暮らしには広い家に帰り古いぬいぐるみに挨拶をして牛乳を飲んでからベッドに入った。そして。
朝早くに家の隣にある教会に出勤してシスターの服を着ると神父に言った。
「では今日も」
「宜しくお願いします」
「そうさせてもらいます」
「今日も傷付き迷う人達がです」
「来られますね」
「そうなりますので」
だからだというのだ。
「私達もです」
「励むことですね」
「神にお仕えし」
そうしてというのだ。
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ