暁 〜小説投稿サイト〜
八条学園騒動記
第六百九十八話 本当に全くわからないその三

[8]前話 [2]次話
「よく教えられた」
「そのことはなのね」
「日本時代と言われてな」 
 そうしてというのだ。
「教えられている」
「まさに日本だった時代ね」
「沖縄県としてな」
「それでなのね」
「そして独立してな」
 そしてというのだ。
「王家の方に戻って頂いたこともな」
「詳しくなのね」
「書かれていてな」
 教科書にというのだ。
「教えられている」
「そうなの」
「しかしな」
 それでもと言うのだった。
「本当に薩摩藩に攻められたことはな」
「あっさりとなの」
「書かれていてな」
「教えられるだけね」
「そうだ、むしろ日本とどれだけ交流があってな」
 日系国家としてであるのは言うまでもない。
「王室の方々が日本の皇室の方々とな」
「仲がいいか」
「そのことがな」
 実際にというのだ。
「よくな」
「言われているのね」
「だから薩摩星系と言われてもな」
「あまりピンとこないのね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「多分俺だけでなくな」
「琉球の人達は」
「殆どがそうだと思う、薩摩星系と言われても」
「そういえば攻められたって」
「その様にな」
 それだけというのだ。
「思うだけでな」
「終わりね」
「そうだろうな」
「そんなものね」
「ああ、ただ西郷さんは有名だ」 
 この人物はというのだ。
「琉球でもな」
「あの人のことはなの」
「偉人だと思われている」
 琉球でもというのだ。
「あの人は」
「そうなのね」
「奄美でな」 
 奄美大島でというのだ。
「砂糖を作らさせられて苦しめられている人達の為に立ち上がったからな」
「あっ、流されていた時ね」
 彰子は奄美と聞いてすぐにわかった。
「あの人が」
「そうだ、あの時にな」
「お坊さんと心中してね」
 安政の大獄の折にだ。
「自分が助かって」
「だが死んだということにされてな」
「あそこに流されたのよね」
「下手をすれば一生だ」
 この時西郷はそう覚悟していたという。
「あの島でだ」
「過ごしていたかも知れなかったわね」
「幸い状況が変わった」
 安政の大獄で弾圧を行った大老井伊直弼が桜田門外の変で文字通りに首を取られてだ、西郷も罪に問われることがなくなったのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ