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【魔法少女リリカルなのは】魔導師を辞めた高町家の男
第八話 あぁ!あの有名な人ですか!!……知りません by隼人
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俺はアリアちゃんの口にいちごを入れる。
最初は驚いたみたいだが、歯で噛み砕いてから美味しく頂いたみたいだ。
「美味しい」
笑顔で言ってくれると、作った側からすれば嬉しいものだ。
因みに、イチゴだけは近くのいちご畑で農家の人たちと共同で作っている。
みんなの幸せをたくさん入れて作ったいちごだ。
美味しくないわけがない。
そうだ、今度そこになのはを連れていこう。
「美味しいでしょ?俺はその味を此処に来てくれるお客さんみんなに教えないとダメなんだよ」
これだけ美味しければみんなが笑顔になる。
農家のみんなも俺と同じ気持ちだ。
その想いを大切に、一つ一つのケーキに愛情を注ぎこむ。
それが、楽しいのだ。
「だから、ごめんね。君の気持は嬉しいよ、ありがとう」
アリアちゃんの頭を撫でて、お礼を言う。
この子の御蔭でまた気付いたこともあるしな。
「わっわ、さ、鮫島!帰る!!」
「畏まりました」
俺が撫でた所を手で押さえて、慌てた様子でリムジンに戻っていくアリサちゃん。
どうしたのだろうか?
何か、悪い事でもしたのか?俺……。
すると、アリサちゃんだけ車から降りてきて再び店の中に入ってきた。
「え、えっと、名前……」
「ん、俺か?俺は、高町 隼人。喫茶翠屋の店主だよ」
「わ、私はアリサ・バニングス。また来ます!!」
自己紹介するだけでそんなに恥ずかしくなるものなの?
恥ずかしいのかわからなかったが、顔を真っ赤にさせて自己紹介してたアリサちゃんはさっきとは別人の様に可愛かった。
ぺこりと頭を下げて「あわわわ」とか言いながらリムジンに戻って、そのまま帰って行ってしまった。
「忙しい子だな。また、うちに来たらサービスしてあげよう」
カランカランと再び鐘が鳴り、新しい客が入って来る。
「おかえりなさいませ♪なのはお嬢様♪」
「ゼェゼェ……た、ただいまなの……」
「随分疲れてるな、水いる?」
「マスター、オレンジジュースを」
「畏まり!」
やれやれ、手のかかる娘だな……。
なのはにオレンジジュースを渡し、俺もコーラを飲んで一休み。
明日も、この様な日常が繰り返される日々を過ごすだけだ。
今までと何一つ変わらないけどな。
「パパぁ〜、死にそう」
「わかった、霊柩車呼んでおくね♪」
「もう、だめ」
がふ〜とテーブルに突っ伏したなのは。
死んではいない。
なのはは「もう、何もしたくな〜い」と言って今日の活動は終わった。
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