二話
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だが」
「ええ、でも悪いけど明日までに頼むわ、こういう事は早いうちに解決したいから」
といって華琳は去って行った。
華琳〜私室
夜に華琳は腹心の二人を呼び如水についての意見を陳べさせた
「如水の事改めてどう思うかしら、春蘭申してみて」
「はい、最初は剣一つ使わない事に呆れましたが、兵の統率には目を見張る物があります。そして華琳様や我ら二人にはとても及びませんが部下達の信望は厚いと見ております」
「そう、秋蘭はどう思う?」
「姉者の言うように武官としても見事ですが、文官としても優れているており、もはや私では如水の仕事についていくのが精一杯の有様で」
非の打ち所の無い逸材だと言わんばかりの二人の評価を聞き華琳も内心共感した。あれほどの人間をよく拾い上げたと我ながら関心していた、しかも如水の才幹はそれだけでは無いだろう。
まず如水の典雅さ、そしてその知性は恐らく兵学そして政事さらには天下国家の大事を語らせても超一流であろう。更には、それをけして表に出さずにいる見事な処世術。どれを見てもまるで人を補佐する為に生きている様な存在だった。
「世は荒れ始めている、朝廷の腐敗に賊の跋扈いずれ天下は乱れる。そうなればこの私が天下に名を上げるにはまたとない好機。そしてその風雲に乗じて天下を掴む。それには如水の力がいるというまさに天意なのかもね」
華琳が二人に聞こえないほどの小声で呟き、そして二人に改まって向き合い
「いずれにせよ、私はまだ力を付ける必要があるわ。これからも二人とも頼むわよ」
「「はっ」」
その翌日
華琳の執務室に如水が入って来た
「昨日の言っていた案件を持ってきたが時間は構わないか?」
「いいわ、見せてみて」
如水の持ってきた書類に目を通して
「これでいいわ、明日の鍛錬からこの方法を取り組むように他の者にも伝えておくわ」
「考えた甲斐があったよ、ではこれで私は失礼しよう」
「…待って」
部屋を去ろうとする如水を華琳は呼び止めた
「少し聞きたい事があるわ。…いいかしら?」
真剣な華琳の顔を見て如水も改まった
「何かな?」
「いきなりだけど。あなた私が天下を取りたいと言ったらどう思う」
「…そうだな、私は出来うる限りの事でその大事を助けて君の天下を描いて行きたいと答えるが」
「あなた正気?」
「質問に関しての答えなら、問いかけた君も正気とは思えないが」
「そうだけど…二つほど聞いていい?なぜ会って間もない私の為にそこまでするのそれとあなたは自分が天下を取るのに興味が無いの」
「そう言われれば真面目に答えるが。君ならそれを目指しておかしくないと思ったからだ、そして私も大きな事をするのが好きだからだ。それと私が天下欲しいかと言われれば…
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