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第十六話 交流その七

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「今はこうして一緒にです」
「食べればいいですか」
「何もしませんから」
「そうですか」
「間違っても毒も入れませんよ」
 口にしているものにというのだ。
「一緒に楽しみましょう」
「そうしていいですか」
「はい、そして」
 それにというのだ。
「何でしたらここのお勧めメニューも教えさせてもらいますが」
「何でしょうか」
「ここはスープがよくて」
「スープですか」
「フカヒレのスープはどうでしょうか」
「ではそちらを」
「はい、それでは」
 遊人は玳透の言葉を受けてだった。
 実際にそちらを注文した、程なくして持って来られたそれを食べてだった。玳透はこれはという顔になって言った。
「確かに」
「美味しいですね」
「はい、凄く」
「この通りです」
「このお店ではですか」
「スープが美味しいんですよ」
「スープが美味しいならね」
 それならとだ、火煉もフカヒレスープを飲みつつ話した。
「そのお店は確かよ」
「そう言っていいですね」
「このお店は炒飯も美味しいし」
「この二つが美味しいなら」
「腕は確かでね」
「味もです」
「いいのよ」
「そうなんですよね、炒飯とスープは基本です」
 遊人はにこりとして話した。
「中華料理の」
「特に炒飯が言われているわね」
「ですからそういったものが美味しいとなると」
「そのお店の味は期待出来るわ」
「左様ですね」
「それでよ」
「このお店は全体的に美味しいです」
 出る料理の全てがというのだ。
「まことに」
「お酒も美味しいですし」
 征一狼は桂花陳酒を飲みながらこちらの話をした。
「いいですね」
「本当にそうね」
「ではです」
 征一狼は遊人に応えて話した。
「今日はこのまま四人で」
「楽しく食べていきましょう」
「そうですね、それでは」
「今日は心ゆくまで楽しみましょう」
「この顔触れで」
 穏やかな笑顔を交えさせてだった。
 四人で笑顔で飲んで食べて楽しい時間を過ごした、そうして別れる時も笑顔だった。その別れの後でだった。
 玳透は共に夜道を歩く征一狼に真剣な顔で話した。
「僕も悪い印象はです」
「受けなかったですね」
「温和で親切で」
「いい人ですね」
「そうですよね」
「僕も思います」
 その様にとだ、征一狼も答えた。
「確かに」
「そうですよね」
「ですから」
 それでというのだ。
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