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星河の覇皇
第八十三部第五章 謎の兵器の正体その二十七

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「ティムール軍はアッディーン大統領に対することが出来ず」
「それで、ですか」
「敗れた」
「そうだというのですね」
「そうです、ですがインフルエンザなら」
 この病気ならというのだ。
「もうです」
「そろそろですか」
「復帰される」
「左様ですか」
「インフルエンザは五日の間絶対安静です」
 このことはこの時代でも同じだ。
「ですがその何時かはです」
「終わり」
「そうなのですね」
「そしてです」
 八条はさらに話した。
「その五日がです」
「終わろうとしていますか」
「そう言えば国境の戦いから今まで、ですね」
「五日ですね」
「それだけ過ぎていますね」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「そろそろです」
「復帰されますか」
「戦場に」
「そしてですか」
「はい、指揮を執られるでしょう」
 そうなるというのだ。
「いよいよ」
「そうなれば、ですね」
「ティムールはこの劣勢を挽回出来るかも知れない」
「そうなりますね」
「はい、あくまで可能性ですが」
 八条は周りにこう話した。
「それが出来る様になります」
「ティムールに勝機が戻る」
「そうなりますね」
「この五日オムダーマンに攻められるばかりですが」
「その状況を覆せる」
「それが出来るかも知れないですか」
「そうなります、ただティムールでアッディーン大統領に対抗出来るのはシャイターン主席だけです」
 その彼だけだというのだ。
「他の方はです」
「出来ないですね」
「誰にも」
「少なくとも同じ程度の数で同じレベルの装備で向かうと」
「互角の状況では」
「連合軍ならです」
 尚中央政府軍創設とそこからの大規模な民間技術の軍事移転による軍事技術の革新によって連合はサハラを軍事技術でも圧倒する様になった。
「圧倒的な技術の装備とです」
「数ですね」
「その二つで攻めて、ですね」
「アッディーン大統領にも勝てますね」
「如何なる名将も圧倒的な装備と数には勝てません」
 八条は一言で言い切った。
「モンゴル騎兵が何倍もの数のライフル銃の歩兵に勝てるか」
「流石に無理ですね」
「如何なるモンゴル騎兵といえど」
「率いるのがチンギス=ハーンでも」
「ジェベやスブタイだとしても」
「そうです、ですが同じレベルの装備と数なら」
 ここで八条はまた条件を戻した。
「将帥の質が問題となり」
「オムダーマンとティムールがそうなので」
「だからですね」
「ティムールがオムダーマンに勝つにはシャイターン主席が必要ですね」
「あの御仁の軍事的才能が」
「そうなります」
 こう言うのだった。
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