プロローグ
[1/4]
[1]次 最後 [2]次話
空が赤い夕日に包まれる中、黒い全身装甲と黒のバイザーが付いてるパワードスーツが激闘を繰り広げていた。
パワードスーツ―――それはインフィニット・ストラトス(通称:IS)と呼ばれ、世間一般ではスポーツとして認知されている。そう。世間一般では。
だが、今起こっていることは明らかに世間一般からかけ離れていることだった。
バイザーの付いているISはビットを射出して全身装甲に射撃の雨を浴びせる。が、全身装甲にはあまり効いていなかった。
「クソガッ!?」
バイザー付きは悪態を付き、どこからともなく鎖を展開して全身装甲を拘束する。
『ふーん。だけどねぇ』
全身装甲のISはその拘束を解いてバイザー付きにビームを放つ。が、そのビームは消え、バイザー付きのエネルギーが回復した。
『う、嘘………』
「ハッ! その程度の出力かよ!」
バイザー付きのビットが四方から全身装甲を拘束した。
『え? どうして―――』
「………」
―――パチンッ
バイザー付きは静かに指を鳴らすと、全身装甲は痺れさせられたような動きを取ってそのまま沈黙して鎖で再び拘束した。
「ウイルスを注入してお前の駒を奪った。これ以上、お前の指示通りには動かないだろう。………もう聞こえてないだろうがな」
そのままどこかに飛んで行くバイザー付きのIS。その場所は何かに襲われたかのような痕が残されていた。
■■■
世界が『白騎士事件』によって世に進出したインフィニット・ストラトスによって女尊男碑という風潮に煽られて男の立場が悪くなった。
だが、それは表の話。こっちからしてみれば何の価値もないことだった。女に絡まれることは多々あるが、一睨みすれば全員が怯えてその場から消える。
(なんとも下らない世界だ……)
篠ノ之束という女性が開発したらしいが、それ自体はどうでもいい。例えどれだけ発表の仕方が悪くても使うのは世界の大人。まぁ、開発者が望んでいようがなかろうが知らないが、最近ではよくISを見かける。それを退けるのが俺に来る主な仕事だった。何故それができるかはまったく不明だが、できることには変わりはない。襲われることが多々あるために自分の身を守るためにしているだけだ。
(……本当に、面倒だ)
今は普通の街を歩いていて、周りが賑わっているらしい。女に奴隷にされている男に女をナンパしている男の集団。………は?
俺はまさかと思いつつそちらに視線を移すと、そこには水色のセミロングの女の子がナンパされていた。
(……………はぁ)
この世の中でだと、逆にナンパが目立つ。しかもどこからどう見てもガラが悪そうな
[1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ