第十六話 ローマの中でその二
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「そうだったのです、よく我々を倒されました」
「ああ、それでか」
「お金と経験値渡してか」
「私達はこれで」
挨拶をしてだった。
スケルトンの兵達は一行の前から去った、それを受けて一行はまた先に進みはじめるがここでだった。
ふとだ、最後尾にいた綾乃がだ。
後ろを振り向きそのうえで八岐大蛇に告げた。
「出て来てな」
「了解」
「それでは」
大蛇は出て来て早速だった。
八つの頭のうちの一つから強酸のブレスを吐いて後ろから迫っていた五匹のキマイラをそのブレスで倒した。
その後でだ、綾乃は大蛇を収めてから言った。
「いや、うっかりしてたら」
「それでやな」
メルヴィルが応えた。
「後ろから攻撃受けてな」
「えらいことになってたわ」
「そやな」
メルヴィルは確かな声で綾乃の言葉に頷いた。
「わし等やないとな」
「気付くのが遅れて」
「奇襲受けてたわ」
「そうなったわ」
「ああ、宙に浮かんで足の音を消して」
「それで距離も正確にわからん様にして」
「気配も消してな」
これは自然とそうしていた、レベルが高まり無意識にそうしたことを行える能力も備えているのだ。
「相手にもわかりにくくしてるが」
「そうやないと」
「そこそこのレベルやとな」
そうした者達で組んだパーティーだったならというのだ。
「もうな」
「今のでやられてたわ」
「キマイラが五匹とかな」
「相当な戦力やさかい」
「連合軍でもな」
即ち自分達の軍隊でもとだ、メルヴィルは言った。
「新兵やと一個中隊はな」
「全滅してたわ」
「そやった、キマイラはな」
「モンスターの中でも強いさかい」
「それが五匹になると」
それこそというのだ。
「もうな」
「軍隊でもね」
「一個中隊はな」
「新兵さん達やとやられてたわ」
「そやったわ」
綾乃も言った。
「そう思うとな」
「ほんま危なかったわ」
「警戒せんとな」
「わし等でもな」
「傷を負うわ」
「少しの傷でもな」
トウェインも言った。
「やっぱり負う訳にはいかんわ」
「負っても回復系の術とか道具で回復出来ても」
「やっぱり傷は受けへん」
「それに越したことないわ」
「ほんまにそやわ」
「そやね」
綾乃もそれはと頷いた。
「そう思うとうちのさっきの動きは」
「よかったわ」
「グッジョブになるんやね」
「そう思うわ、わいも」
「そう言ってもらえると嬉しいわ」
「綾乃ちゃんは格闘は出来ん」
トウェインは言い切った。
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