第二十一章
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「あの人まではな」
「人間か」
「そうだろ、それで人間でなくなってるのはな」
逆に言うと、というのだ。
「調べたらいただろ」
「ああ、ドーパメントの伊坂とかな」
バイスはまず彼の名前を挙げた。
「ああした奴か」
「そうだよ、もうあそこまでいくとな」
「人間じゃないんだな」
「それとファントムのグレムリンもな」
彼等もというのだ。
「やっぱりな」
「人間じゃないんだな」
「元はそうでもな」
「もう心がバケモノになっていてか」
「そういうことだろ」
「その通りだよ」
神山も言って来た。
「井坂深紅郎のことは俺も聞いているけれど」
「やっぱりバケモノか」
「死んだ時悪魔に相応しい最期と言われたけれど」
神山は左のこの言葉も出して話した。
「やっぱりね」
「ああいう奴こそ悪魔か」
「俺達が今話している意味でのね」
「そういうことか、わかってきたぜ」
バイスは納得した様に頷いて述べた。
「俺っちもな」
「それなら何よりだよ」
「ああ、それで俺っち達は人間なんだな」
「その通りだよ、三人共家族だよ」
まさにとだ、元太も言ってきた。
「バイスもカゲロウもラブコフも」
「皆か」
「そうだよ、だから戻って来て嬉しいし」
バイスに笑顔で話した。
「また一緒に暮らせることも」
「嬉しいんだな」
「一輝の記憶も戻ったし」
このことも笑って話した。
「本当にだよ」
「そうか、じゃあ俺っちもこれからどんどんサービスしちゃうからな」
バイスは元太の言葉に明るく笑って応えた。
「宜しくな」
「いや、無理はしなくていいよ」
元太は明るく言うバイスに自分自身も明るく笑って応えた。
「家族なんだから」
「それでか」
「そうだよ、全くね」
それこそというのだった。
「くつろいでいこう」
「パパさんそう言ってくれるか」
「私もよ」
幸実も言ってきた。
「もうね」
「くつろいでいけばいいか」
「そうよ、それでカレーも食べてね」
「ママさんにそう言ってもらうと余計に嬉しいな」
「そうなの?」
「ああ、じゃあ俺っちくつろいで過ごすな」
「そうだな、仕事もしながらな」
五十嵐は笑顔で言ってきた。
「明るく楽しくな」
「やっていこうな」
「これからもな」
「ああ、風呂屋も頑張っていこうな」
「そうだよ、今思い出したんだけれどお前がいなくなってな」
五十嵐はバイスがいない間の仕事のことも話した。
「大変だったんだよ」
「俺っちがいないとか」
「働き手が一人いなくなっただろ」
「それでか」
「ああ、場を明るくさせる奴も減ってな」
バイスのこの役割のことも話した。
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