280 屋敷の襲撃
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と同じ方角へと向かった。
「行っちまったか・・・」
「いや、向こうで戦いが始まったってんならこっちにも都合がいいかもしれん。俺達も行こう」
三河口は湘木、冬田と共にレーニンと杉山を追い始めた。
(向こうにも何かよく知る気配がするんだ・・・)
三河口はそのような気配を見聞の能力で感じ取っていた。
(藤木ってのが向こうにいるって事はおそらく・・・!!)
藤木は屋敷の異変により遊女や中央と共に逃げる準備をする。
「茂様、早く、馬車にお乗りになって下さい!」
「あ、うん・・・」
藤木はふと先ほどりえから色々と冷たい態度を取られて部屋を出て行ってしまった事を思い出す。
(りえちゃん・・・)
藤木は気になった。これでいいのか。
(そうだ、それでも僕は、りえちゃんを守るんじゃなかったのか・・・。これで見捨てるなんて、僕は本当の卑怯者だ・・・)
藤木は屋敷の内部へと引き返す。
「茂様、どちらへ行かれるのですか!?」
「僕、ちょっとトイレ!」
藤木は猛ダッシュした。
りえは九尾の狐に変化した妲己の炎撃で焼かれそうになった。りえの武装の能力は攻撃寄りの為、防御する才覚はない。
(う、杯があればっ・・・!!)
その時、窓や壁が鎌鼬で破壊された。
「な・・・!?」
妲己はその破壊された壁から二人の男が現れた。いかにも戦国武将のような姿をしている。
「お主、杯の所有者か?」
「は、はいっ!」
「お前らは何だ!?」
「杯の所有者の奪還に協力する者」
(あの者達来てたのか・・・!!)
その時、その武将の片方がりえを連れて行こうとした。
「さあ、この兼続があなたの仲間の所へ・・・」
「行かせるか!」
妲己は妖術を掛ける。兼続からりえがみえなくなった。
「あれ、所有者!?どこだ!?」
兼続は見回す。
「えっ、どうしてっ!?ここにいるじゃないっ!!」
りえは大声で叫んだ。だが妲己が掛けた妖術はこの二人の武将からは全く見えず、声も聞こえないようにさせる術だった。
「貴様、一体何をした!?」
「さて、さっさと・・・」
その時、乱暴に扉が開けられた。
「りえちゃん!!」
「ふ、藤木君っ!?」
「今のうちに逃げよう!変な奴等に襲われ・・・」
藤木は言う途中で正面を見た。その場に見慣れぬ者が二名いた。
「だ、誰だ!?」
「和が名は景勝。貴様は行方不明の者か!」
「な、何の事ですか?」
「坊や、逃げるのだ!」
「あ、はい、行こう、りえちゃん!」
「や、やめてっ!」
りえは嫌がった。
「僕は、君に嫌われたっていい・・・。でも、僕は君を守るって決めたんだ!!」
りえはその言葉に動揺した。妲己は妖術で大量の岩を出した。
「な・・・!!兼続、この部
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