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魔法絶唱シンフォギア・ウィザード 〜歌と魔法が起こす奇跡〜
AXZ編
第151話:神の再現
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浮かび上がる。

「あっ!?」
「あれは……!?」

 ガルド達が見ている前で、幾つも浮かび上がったヨナルデパズトーリの姿が重なり合い元の姿へと戻ってしまった。これには彼らも言葉を失う。
 それは朔也とあおいも同様で、2人は今目にした光景が信じられず目を見開く。

「再生ッ!?」
「いや、違う……これは……!?」

 訳が分からないと言う顔をする彼らに対し、サンジェルマン達は今起こった現象にとても満足そうな顔をした。

「無かった事になるダメージ♪」
「実験は成功したワケダ」
「不可逆である筈の摂理を覆す、埒外の現象。遂に錬金術が人智の到達点、神の力を完成させたわ」

 どういう原理かは分からないが、今ハッキリしている事は現時点であの蛇を無力化する事は不可能であると言う事。これでは戦っても無駄に消耗するだけだ。

 となれば、今できる事は1つ。

「三十六計が通じない相手には……!」

 再びマリアが何本もの短剣を取り出し、それを今度はサンジェルマン達に向け投擲する。飛んでくる短剣を、カリオストロが障壁で防いだ。

 この瞬間、彼女ら3人の錬金術師は僅かながら視界を塞がれる。その隙にマリアは朔也とあおいを含めた全員をガルドの傍に引き寄せた。

「今よ! ガルドの傍にッ!」
「! そっか!」
「ガルド、行ける?」
「何とかな!」
〈テレポート、プリーズ〉

 6人を同時に転移させるのは少し疲れるが、出来ない事ではない。マリアの攻撃でサンジェルマン達が足止めをされている間に、彼はその場の仲間全員を伴って姿を消した。

 一方サンジェルマンの方は、マリアの攻撃でカリオストロが頬に傷を負っていた。

「いった〜い!? 顔に傷〜!? ヤダも〜!?」
「逃げられたワケダが……どうする?」
「まぁ良いわ。神の力の完成は確認できた、まずはそれで十分よ」

 そう言うとサンジェルマンはヨナルデパズトーリを出現させた時の様に光の珠にして引っ込めた。ここでの彼女達の仕事は、ガルド達と戦う事ではなかった。無用な戦いなら、避けるに越した事は無い。

「追跡は無用と言うワケダ」
「それより、”ティキ”の回収を急ぎましょう」




***




 ガルド達が何とかサンジェルマン達の追跡から逃れた頃、颯人達の方はこちらはこちらで窮地に陥っていた。

 ステファンの案内で颯人達は彼の村へと向かっていた。彼曰く、軍人たちが逃げ込むならきっとそこであると。
 だがそこに辿り着いた時彼らが見たのは、アルカノイズに取り囲まれている村人と1人の少女を取り押さえて人質にしている管理者と思しき男の姿だった。

「アルカノイズッ!?」
「野郎、人質とは……!?」
「ハッ! 分かってる
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