第83話 鉄機隊
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は貴方達雛鳥に与えるための試練ですわ。今からわたくし達はこの魔法陣で一人ずつ違う場所に向かうので好きな相手を選んで入りなさい」
「ただし入れるのは一人だけだ。つまり一対一での戦いになる」
「逃げてもいいのよ?その時はマスターに試す価値もない人物だったと報告するだけだから」
デュバリィ、アイネス、エンネアはそう言うとそれぞれが魔法陣に入って姿を消した。
「……あそこまで言われては逃げられないな」
「そうだね、舐められたらお終いだよ」
ここで逃げてしまったら西風の旅団の名に泥を塗ってしまう、本当にヤバいのなら逃げるが戦いもしないで逃げるつもりはない。
フィーの言う通り舐められてしまうと『俺達に手を出しても問題ない』と馬鹿な連中が調子づいて厄介ごとに巻き込まれてしまうかもしれないからな。
「ならリィン、デュバリィという女性は私にやらせてほしい」
ラウラが俺にデュバリィと戦いたいと話す、その目には決意が込められていた。
アルゼイド流を傍流などと言われてしまえばその剣術を信じて剣を打ち込んできたラウラは到底無視できないだろう。
「……分かった。ならフィーはどうする?」
「そうだね……わたしはアイネスとかいったハルバート使いと戦うよ。ちょっと試してみたいことがあるし」
「なら俺はエンネアという弓使いか」
フィーはアイネスと戦うというので俺はエンネアと戦うことにした。
「エマ、相手は達人だ。達人との戦闘経験がない君では分が重い」
「ええ、分かっています。私はギルドに戻ってエルナンさんにこのことを報告します」
「ああ、頼んだぞ」
エマではあの三人とは戦えないからな、ギルドに言って応援を呼んできてもらおう。
「皆さん、どうか無事に帰ってきてください!」
エマはそう言って地下遺跡の入り口に向かっていった。
「二人とも、相手はかなりのやり手だ。油断はするな」
「勿論だ、決して油断などしない。私の修行の成果を見せてやる」
「ん、負けるつもりもないし油断するつもりもない。二人も気を付けてね」
俺達はお互いに激励を送ると奴らが消えていった魔法陣の上にそれぞれ立つ。そして光に包まれて俺達の姿はその場から消えた。
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