第83話 鉄機隊
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マに俺はそう答えるとフィーとラウラの顔も険しいモノになった。
無理もない、二人も俺と同じでここには良い思い出はないからな。
「さて……遺跡についたはいいが誰もいないな」
俺は一人で指定された場所に向かったがそこには誰もいなかった。エマの魔術でフィー、ラウラが姿を消して少し離れた場所にいてもらっている。
「来ましたわね、リィン・クラウゼル」
誰かの声が聞こえると床に魔法陣が現れてそこから3人の女性が現れた。全員鎧を着こみ武器を構えた女騎士のような恰好をしている。
「お前達は……」
「初めまして、リィン・クラウゼル。わたくしは『鋼の聖女』に仕えし『鉄機隊』が筆頭隊士、『神速のデュバリィ』と申します」
「同じく鉄機隊が一人、『剛殻のアイネス』だ」
「『魔弓のエンネア』よ、宜しく」
現れた三人は間違いなく強者だ、全員が油断ならない強さを持っている。
「……西風の旅団リィン・クラウゼルだ。果たし状を送ってきたのはお前達か?」
「その通りですわ、わたくしが貴方にその果たし状を送りましたの。でも流石は猟兵、平然と汚い手を使いやがりますわね」
デュバリィと名乗った女は俺の背後に視線を向ける。
「そこにいるのは分かっていますわ、さっさと姿を見せなさい」
デュバリィがそう言うとエマは魔術を解除して姿を現した、同時にフィーとラウラも姿を見せる。
「見抜かれていたみたいですね……ごめんなさい」
「エマのせいじゃない、あの三人は相当な手練れだ。見抜かれても仕方ない」
エマが責任を感じているという表情を見せたので俺はフォローした。実際あの三人の目をかいくぐるのは無理そうだ、エマは悪くない。
「わたくし達を謀ろうとするなど10年は早いですわ。卑怯な戦い方ばかりする騎士道精神もない猟兵の考えそうな事などお見通しですのよ」
「誉め言葉として受け取っておくよ、まあお前も三人でリンチしようとしているんだから人のこと言えないんじゃないか?」
「そんなつもりはありませんわ!この二人は見届け人としていてもらうだけですので」
俺の挑発にデュバリィという女性は怒ってそう言った。沸点は低いようだな。
「そなた達の目的は何だ、リィンを殺すつもりなのか?だとすれば私も黙ってみてはおれんぞ」
「ふん、アルゼイドの人間などに応える義理はありませんわ」
ラウラが一歩前に出てそう言うとデュバリィはアルゼイドの人間とは話すことはないと言った。
「デュバリィといったか?そなた、アルゼイドと何か関係があるのか?」
「アルゼイドの人間が気に入らないだけですわ、傍流の剣技を得意げに振るう愚かな集団などに……」
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