第83話 鉄機隊
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げ続ける、俺は奴の右足と左足に投げナイフを投げつけた。投げたナイフは見事に突き刺さったのだが……
「なにっ……?」
だが襲撃者はナイフが刺さっても痛がるそぶりも見せずに逃げ続ける。
「馬鹿な、足にも何か付けているのか!?」
胸を攻撃した際の感触で上半身に何かを装備していると判断した俺は足を狙ったが出血してる様子もない、どうなっているんだ?
襲撃者は街道へと逃げ込んだ。俺も後を追うが暗闇に聳え立つ木々の陰に奴を見失ってしまう。
「……くそっ、気配を感じない」
奴からは全く気配を感じることが出来ずこれ以上深追いするのは危険と判断して街に戻った。そして駆けつけてくれた仲間達に何が起きたのかを報告した。
当然このことは遊撃士協会や王国軍にも話が行き警戒態勢になった。俺達も起きて警戒をするが結局その後は朝まで何も起きなかった。
その翌朝に改めてギルドにて襲撃者の事を話し合うのだった。
「じゃあ最初にフィーがそいつを見たのね」
「ん、そうだよ。殺気を感じて目を覚ましたらリィンに目掛けて何者かがナイフを突き立てようとしていたから止めたの」
「間一髪だったじゃない!もしフィーがいなかったらリィン君は殺されていたって事?」
「ああ、情けない話だがそうなっていた可能性があった。フィーには感謝しないとな」
エステルの問いにフィーが起こった状況を話した。エステルの言う通りフィーがいなければ俺は殺されていた可能性がある。
「リィン、そなたは気配を感じなかったのか?」
「俺は全く感じなかった」
「ふむ、そういう訓練をしているリィンでも捕らえられないほどの気配の消し方……間違いなく達人だな」
ラウラの問いに俺は情けなく感じながらも素直に答えた。
戦場では寝ている際に襲撃を受ける事も珍しくないので気配や殺気を感じ取るための訓練を受けている、そんな俺が気が付けなかったのだから相手は気配を消す達人なのだろう。
「気配を全く感じなかった、殺気がまるで無かったんだ」
「わたしも本当に僅かな殺気を感じ取って起きたの。もし後1秒でも遅れてたら……」
「フィーにすら気配を直前まで感じさせないか、厄介だな」
俺は気配を全く感じなかったとラウラに応える。普通人間である以上最低限の気配は感じるものだ、だがあの襲撃者にはそういったものを一切感じなかった。
気配や危険を察知する能力は俺以上のフィーですら本当にギリギリのところで気が付いたようだ、あの襲撃者は気配を消すスキルだけなら団長やカシウスさんといった俺が知る強者達以上かもしれないな。
「でもどうしてリィン君やフィーを狙ったんだろう?まさかまた結社
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