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おっちょこちょいのかよちゃん
279 杖の通用具合
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は大野と体育館裏で喧嘩した時、雷の石を捨ててしまった事を悔やむ。だが、後悔しても遅い。一方、レーニンの衝撃波は次々と三河口に弾かれる。そして、三河口は遂にあれを出した。さりの護符で出した鎖鉄球だった。三河口は切り札として今迄温存していたものである。
「ええ、お兄ちゃん、道具を貰っていたの!?」
「ああ、『仮の武器』だが」
(仮の武器?どういう事・・・)
 だが気にしている場合ではない。三河口は鎖鉄球を振り回して飛行した。
「す、凄い・・・!あんな事できるの!?」
 レーニンは飛行した三河口に無数の槍を飛ばした。だが、振り回した鎖の風圧が全てを弾く。そして鎖鉄球をレーニンにぶつける。レーニンは何とか武装の能力(ちから)で防ごうとしたが、吹き飛ばされた。
「あれが、ベニートが言っていた鎖鉄球だな・・・!!」
 同時に吹き飛ばされた杉山もまた驚かされた。
(あいつもまた強くなったのか・・・)
「杉山!自分の能力(ちから)を受けてみろ!」
 大野が叫んだ。杉山は大野が嘗て自分のものだった雷の石を使用してきたのだ。
(俺の石の能力(ちから)・・・!!)
「よし、俺の法力を加えてやるぞ!」
 法印大五郎の法力が発動された。杉山は武装の能力(ちから)で防ごうとするが防ぎきれない。かよ子も再び電撃で己の電撃を強めようとする。
「レーニン、いや、杉山君、終わりにするよ・・・!!」

 紂王の屋敷。藤木は遊女の個室で宥められていた。
「私が茂様のお嫁になれたらいいのに。安藤りえ嬢の代わりにはならないとは思いますが・・・」
「う、そんな事、ないよ・・・。君だって可愛いし・・・」
「兎に角、安藤りえ嬢は妲己様が処分すると思うので嫌な女はいなくなって安心しますね」
「いなくなるって、りえちゃんはどうなるのかい?」
「そうですね、本来ならばここに来てはいけないはずの人なので、殺害されると思いますが」
「え、ちょ、それだけは、それだけはやめてくれよ!」
「え、どうしてですか?」
「その、それでも僕はりえちゃんを守るって決めたんだ・・・。妲己さんにお願いしてくるよ。りえちゃんを殺すなんてそんな酷い事はできないよ!!」
 藤木は部屋を飛び出し、りえとの部屋に戻ろうと走った。
「し、茂様!!」
 遊女は追いかけた。その時、「ドーン!」「ガラガラ」と爆発音や物が崩壊するような音がやかましく建物内に響いた。
「な、何だ!?」
 藤木も、その場にいる遊女も何事かと驚いた。その場に紂王が走って現れた。
「おい、大変だ!敵襲だ!!」
「テキシュー?」
 藤木は一瞬何を言っているのか理解できなかった。
「茂様や私達を襲いに来た人がいるんです!今すぐ逃げないと!」
「え?う、うん!!」
 藤木遊女や紂王と共に逃走の準備を始めるのだった。
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