278 敵の世界の長との再戦
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古代中国のような御殿の付近にてにある集団が集まっていた。
「あそこかしらね」
「はい、間違いないですよ」
一人の男子高校生が剣を向けて確認していた。
「そっちにりえちゃんがいるって事だね?」
「行くわよ」
彼女らは囚われて行方不明となった杯の所有者の少女を奪還しに動く者だった。その杯の所有者の友人に護符の所有者の姉、そして異世界の剣の奪還に貢献した高校生達などで構成された者だった。
藤木は部屋を出て屋敷内を彷徨っていた。
(僕はもう、誰かを好きになっても嫌われるだけなんだ・・・。やっぱり卑怯者って言われるからそんな奴、好きになれるはずないんだ・・・)
藤木はふととある広間に来ていた。ここはりえと祝言を挙げた会場でもあった。
「う・・・」
藤木は泣き始めた。
「茂様、どうかなされたのですか?」
一人の遊女が入って来た。
「あ・・・」
「茂様、何かあったのですか!?」
「その・・・、僕、りえちゃんに急に嫌われちゃって・・・」
「え?そんな、茂様、お可哀想に・・・!!今、妲己様と紂王様を呼んで参ります!」
遊女がその場を離れた。だが、別の遊女を呼んで藤木を宥めた。
「婿である茂様を冷遇されるなんて嫁のやる事かしら?」
「今からでも私が代わりのお嫁に!」
「う、ごめん、皆に迷惑かけて・・・」
「気になさらないで下さい!妲己様が何とかしてくださいますよ」
その広間に妲己と紂王が入って来た。
「少年よ、安藤りえ嬢に嫌われたとな?」
「はい・・・、本当は僕の事が好きじゃないって・・・」
(そうか、やはりあの薔薇が枯れてしまったからか・・・。しかし、替えの物を調達するには遅い、か・・・)
「解った。安藤りえ嬢は私が始末しておく。嫁を変えてもよいぞ」
「え?できるんですか?」
「ああ、ここにいる遊女をいくらでもやるとも」
「・・・、はい」
妲己は広間を出た。
「茂様、今夜は私の部屋に・・・」
「いえ、私の所の!」
「お前ら、順番に泊めてやればよかろう」
「はい、そうでした」
藤木は遊女の部屋に連れて行かれた。
(あの少年も絶望か・・・。まさかこれを機に元の世界に戻ろうとすると思われるとこちらに不利なのだが・・・)
紂王はある懸念をしていた。
三河口、湘木、冬田の三人はある人物と相対していた。
「また会ったか、レーニン、・・・いや、杉山君」
「す、杉山くうん?!」
「よお、また会ったな」
「どうやら少しは強くなったみたいだな。本来ならば今お手合わせしたくはなかったが・・・」
三河口は威圧の能力を発した。
「ふ、俺があっけなくやられるとでも思ってるのか?」
杉山が対処した。
(そうか、あの時、俺の能力全てを写し取ったのか・・・)
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