第六百九十七話 弱肉強食とその三
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「音読みと訓読みあって」
「漢字でね」
「それもあるから」
「難しいって言われてるわね」
「実際にね」
この評価はというのだ。
「そうかもね」
「他の国の人も言うしね」
「難しいって」
「それでね」
七海はこう言った。
「この問題もね」
「弱肉強食ね」
「それを焼肉定食と書いたら」
そうしたらというのだ。
「間違いになるのよ」
「日本語が難しいから」
「そうよ、別にね」
焼肉定食でもというのだ。
「本当にね」
「問題ないわね」
「その筈なのに」
それがというのだ。
「日本語だからね」
「間違いになるのね」
「逆にね」
焼肉定食と書いたらというのだ。
「アホかってね」
「思われるのね」
「そうじゃない？普通の国の言語なら」
それならというのだ。
「別にね」
「問題なしね」
「そうでしょ」
「そうなるかもね」
「そうよね」
二人で話した、そしてだった。
彰子はあらためてだった、七海に話した。
「銀河語もね」
「複数の文字使ってるわね」
「アルファベットに漢字にね」
「平仮名も入っていて」
「アラビア文字も」
「複数の民族と人種と文明が合わさっていて」
「連合はね」
彰子は自分達の国の話もした。
「そうしたお国柄だから」
「言葉もそうなったわね」
「銀河語って元々人口的な言語で」
「エルペラント語も元にあって」
そうしてとだ、七海も話した。
「そこに色々なね」
「連合の国の言葉が入ってね」
「出来たけれど」
「日本語はね」
彰子はあらためて自分達の国の言語の話をした、連合の中においても非常に難解なことで知られている言語について。
「最初からね」
「複数の文字があるのよね」
「何か神代文字ってあったのよね」
「昔ね」
「大昔の日本には」
「そんな説もあるのよね」
七海もそれはと応えた。
「何か」
「どうもハングルに似た文字で」
「実はハングルから江戸時代位に誰かが作ったってね」
「お話があるけれど」
「どうなのか」
七海は考える顔で話した。
「実際は」
「そこはわからないのよね」
「というか当時の日本にハングル伝わったのかしら」
「そのことも謎よね」
「ずっと忘れられていたから」
七海はハングルの歴史についても話した。
「李氏朝鮮の五代目の王様が作らせてね」
「世宗さんね」
彰子はその王の名前を話した。
「あの人ね」
「その世宗さんが作らせたけれど」
「当時の偉い人達が嫌って」
馬鹿にしていたのだ、自分達即ち両班は漢字を使うと言ってだ。
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