第十五話 道教の神々その七
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「出来たけどな」
「若し知らんと」
「出来んかった」
「ほんまにそやね」
綾乃もそれはと答えた。
「うち等も」
「知識は最大の武器って言うけどな」
まさにとだ、芥川は真剣な面持ちで話した。
「この世界に来てな」
「実際にわかったわ」
「心からな」
「うちかてな、それで太宰君が特にな」
綾乃は自分達の勢力の副宰相であり今は内政全般を統括している彼のことを話した、内政には貿易も教育、福祉、経済、治安、交通、厚生、法律そういったものが全て含まれている。
「知ってて」
「あいつが整えてくれてな」
「やっていけてるね」
「あいつがおらんかったら」
芥川も言った。
「最初から最後までな」
「うち等はやっていけたか」
「それすらな」
「わからんね」
「そや」
こう綾乃に話した。
「そやったわ」
「そやね」
「それでや」
まさにと言うのだった。
「こと政のことはな」
「太宰君がやね」
「柱となってな」
そしてというのだ。
「ことを進めていくわ」
「そうなるね」
「まあな、知らんとな」
中里も言ってきた。
「ほんま政だけやなくてな」
「他のことかてな」
「何もや」
まさにというのだ。
「出来んわ」
「そやね」
「いや、特定の宗教や思想を国教とかにせんで」
「そこから治めるんやなくて」
「仕組みでな」
「やってくことやね」
「その方がな」
まさにというのだ。
「国はな」
「まとまるし」
「弾圧とか禍根になることもな」
「起きへんわ」
「そうなるさかい」
だからだというのだ。
「僕等はこれからも宗教やなくて」
「仕組みで治めて」
「あらゆる宗教をな」
それこそカルトでない限りというのだ。
「認めていこうな」
「それが平和にすることやね」
「というかカルトが広まると」
ここでだ、中里は。
真剣な顔になってだ、こうも言ったのだった。
「それが世界の危機か」
「それもあり得るね」
綾乃も否定しなかった。
「言われてみれば」
「そやな」
「うん、おかしな宗教の勢力が強うなったら」
「それだけでな」
「世の中大変なことになって」
「世界もな」
それ自体がというのだ。
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