暁 〜小説投稿サイト〜
FAIRY TAIL〜水の滅竜魔導士〜
羽根
[6/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
かな?」

それが何なのかと今度はヨザイネが問いかける。しかし、その質問を受けるよりも先に男の表情が緩んでいたことで彼女は困惑していた。

「何?何か気になったことがあるの?」
「あぁ。あいつはティオスの一部。もしそれが事実なら、まだまだあいつは強くなれると思ってな」
「そりゃそうでしょ。シリルはまだ育ち盛りなのよ」

年齢的にもまだまだ伸び代のあるシリルのことをそんな風に話している彼に不思議さを感じていたヨザイネだったが、男は首を横に振る。

「お前も見てたんだろ?あいつの次の状態を」
「次の状態?」

彼が何を言いたいのかわからず首をかしげる。それを見て呆れたように息を漏らした男だったが、彼はすぐに説明してくれた。

「天使たちは本気になった時翼が生える。そしてあいつも一度・・・天使としてではないがそれをやれている。もしティオス同様にそれを自在に操れるようになれば、一気に伸びる」

期待を述べる男を見て頭を抱えるヨザイネ。その姿が目に入った男は目を細めた。

「何か問題でもあるのか?」
「あのねぇ、普通あれは純粋な天使じゃなきゃできないの。ティオスとあの時のシリルが異常だっただけ」

残念そうにそう言った少女。それに男も肩を落とすかと思われたが、彼はむしろ笑顔になっていた。

「あくまで仮説だが、あいつらがそれができる理由が予想できるぞ」
「え?どういうこと?」

彼が一体何を考えており、それがどうやったら理由に繋がるのかわからず次の言葉を待つしかない。

「いくつか気になる点はあった。もしそれが俺の考えの通りだと仮定するなら、あの二人はあの魔法のおかげで限りなく天使に近付くことができたんだ」
「ん?あの魔法?」

シリルとティオスはほぼ同一人物であるため共通する魔法はいくつもある。ただ、それが何なのか少女は予想がつかない。しかし男の中ではすでに答えが出ているからなのか、笑いが止まらない様子。

「先入観で勘違いしていたが、よく考えれば当たり前のことだったんだな、あれは」
「ちょっと!!その魔法って何よ!!」
「あぁ、それはーーー」

少女の問いに答えようとそちらに視線を向けた彼だったが、時間が来てしまったのか少女の姿がいなくなっている。それと時を同じくして、部屋の扉が開くと中に赤髪の青年が入ってきた。

「あれ?戻ってきてたのか」
「あぁ。そっちは?」
「これから会議だからねぇ、食休みだよ」

食事を終えて戻ってきたカミューニはベッドに横になる。そのまま特に会話をすることもなく青年は目を閉じ、スヤスヤと寝息を立てていた。

「偶発でもいい、一度でも感覚を掴めれば・・・な」

話の途中でいなくなった少女のことを思い出すこともせず残りの食事へと手を伸ばす。彼の頭
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ